■超軍人・ガイア対武人・武蔵ッッ!!
冷や汗のガイア「ここでは人目につきますよ」
武蔵「人目につくほど 立っていられるつもりか」
物々しい殺気を放ち始める武蔵。
ガイア(なんというオーラの悪魔性…ッッ)
(まるで陽炎………!!)
(部隊───これまで何度も 海外の軍人を迎えた……)
(実戦体験者 歴戦の兵(つわもの)…)
自衛隊時代、海外の屈強な兵士を出迎えるガイアの姿。
(比較にもならない)
(闘争(たたか)いを生業とする者としての 格───)
(次元が違い過ぎてる)
(顔面(おもて)を直立させ 射竦めるが如く正面を直視)
(左右へ無造作に 垂らされた両の手)
(澄み切るおほどに 脱力が利いている)
(抜け目なく背後へと位置させた光線)
有名な、かの宮本武蔵の肖像画を思い浮かべるガイア。
(『あれ』って──『こう』だったのか)
(もはや紛れもない! 俺は今 宮本武蔵の実物と対峙しているのだ!!!)
さらに冷や汗が噴き出すガイア。
(だが──剣豪武蔵)
(近代の兵士(もののふ)を嘗めるな)
ポケットから短刀を取り出すガイア。
武蔵「小柄よりやや大振り 短刀としてはやや小さいが」
「はて…」
遠慮なく距離を詰めていく武蔵
ナイフを握るガイアの指は、なにやらレバーのようなものにかけられている。
急に「理解らんなぁ…」とつぶやく武蔵。
ガイア(………?)
武蔵「突く気がない」
その一言に凍り付くガイア。
武蔵「切る気もなければ放る気もない」
ガイア(み…ッッ 見抜いた……!?)
武蔵「小刀を模した 短筒か」
ガイア(気付いたときには──もう遅い!!)
スイッチを入れるガイア。
と同時に勢いよくナイフが発射されていく。
一瞬で武蔵の眼前へと迫るナイフ。
武蔵「っと…」
飛び出したナイフを難なく受け止める武蔵「危ないのォ…」
どうやらガイアの持っていたナイフはバネ仕掛けで飛び出る仕様らしい。
そのナイフを持つ手が震えている。
受け止めたナイフを投げ捨てる武蔵「ほぉ おもしろい道具じゃのォ〜〜…」
ガイア(あり得ない!!! 5mの至近距離!!!)
(時速60kmのナイフを手掴み!!!)
(怪物だ!!!)
武蔵「どれ…」
手を差し出す武蔵。
思わず後ずさるガイア「え!!?」
武蔵「見してみ…?」
ガイア「…いや……」
武蔵「鋼で出来ておるのか?」
焦るガイア(ど…どういうつもりだ)
(おかしいだろ戦闘の最中)
武蔵「ほれ?」
「もそっと近くに寄らんか」
と次の瞬間、エア刀で一刀両断にされるガイア。
■近代武器通用せず…ガイア両断ッッ!!