―YMOのどこに影響を?

渡辺 もちろん、一番は音楽そのもので、少なくとも1980年においては世界音楽の最先端に到達してて、そんなことは日本の音楽史上初めてですよね。
そういう先鋭的なことをやってて、なおかつ売れてるってのもカッコよかったし、同じことを繰り返さず、常に変化しててアルバムごとに全然音が違うのもよかった。
次は何をやるのか?っていうドキドキ感が常にありましたね。型破りなことを平然とやったりするのもカッコよくて、突然、コント入りのアルバムを出したりとか(笑)。

―コントユニットの「スネークマンショー」とコラボした『増殖』ですね。

渡辺 「スネークマンショー」自体も好きでしたね。『サムライチャンプルー』とか『スペース☆ダンディ』にはスネークマンショーの影響もあると思うんだけど、インタビュアーの人が「なんですか、それ?」ってことが多くて(笑)。

―『増殖』だって1980年のアルバムですから、下の世代だと知らない人のほうが多いでしょうね。

渡辺 話になりませんよ、全く(笑)。あと、これは書いといてほしいんですが、いつかYMOの方々に音楽をお願いしたいな〜というのが自分の究極の野望です(笑)。
前に『エクス・マキナ』ってCGアニメの映画にYMOが新曲を作った時には「先にやられた!」ってことで、もう悔しくて悔しくて(笑)。
それはともかく、いつか実現させたいな〜と思うと同時に、それにふさわしい作品を作んなきゃな、と思ってます。