話題のサスペンスドラマ『彼女たちの犯罪』(日本テレビ系)に出演中の女優・前田敦子(32)。本作で前田は、ハイスペックな医師と結婚し、高級住宅に住むも、夫やその家族から家政婦のように扱われ、孤独に蝕まれる専業主婦・由香里を演じる。

【写真】ロケ弁を吟味する前田敦子。全身。他、肩後ろの背中も光るノースリーブの前田、真剣な表情、過去のパンツスタイルの外出姿も
 前田はAKB48一期生として在籍時には“不動のセンター”“絶対的エース”として一世を風靡した伝説のアイドルだ。卒業後には個性派女優に転身し、2016年に主演したドラマ『毒島ゆり子のせきらら日記』(TBS系)で過激な濡れ場を披露したほか、映画『苦役列車』や『イニシエーション・ラブ』などの話題作に出演。

 最近では宮藤官九郎(53)が企画・脚本・監督を務めるドラマ『季節のない街』(Disney+配信)でご当地アイドルのセンターを演じ「往年を彷彿とさせる」と話題を呼んでいる。テレビ局関係者はこう言う。

「『彼女たちの犯罪』は、前田さん演じる由香里のほか、由香里の夫の不倫相手・繭美、女性刑事の理子の3人の女性が、自分が信じる『幸せ』を求めるうちに“犯罪”へと落ちていくシリアスなサスペンスです。

 前田さん演じる由香里は、夫の不倫相手に『慰謝料がほしいからそのまま関係を続けてほしい』と頼み込んだりとエキセントリックな場面も多く、SNSでは『前田敦子の静かな狂気から目が離せない』『きょうのあっちゃん、かなりヤバい女だったなぁ……普通に怖い』と大好評なのです」

 本誌・週刊ポストはそんなドラマのロケ現場をキャッチした。8月初旬の午前9時頃、アスレチック広場や噴水などがあるファミリーに大人気の都内の公園に前田の姿があった。当日は午前中ですでに35度を超す猛暑日であったことからか、公園にはロケ隊以外の人はまばらだったという。居合わせた男性が当時の様子をこう話す。

「前田さんは、暗い表情で重そうなキャリーバッグを引いて歩くシーンを撮影していました。カットがかかっても、シリアスな役柄そのままに、真剣な表情を崩すことはありませんでした。

 その日は由香里たちを追い詰める刑事役の野間口徹さん(49)とペアを組む新人刑事役の石井杏奈さん(25)も撮影をしていたのですが、2人もまたずっと厳しい表情で……。ドラマさながらにスリリングな撮影現場であることが遠目に見ていても伝わってきましたね」

 緊張感ただようその現場がガラッと一転した瞬間があったという。

「スタッフの男性がロケ弁の入った段ボールを運んできたんです。すると前田さんはとたんに満面の笑みを浮かべて走り寄り、『どれにしようかな』と吟味している様子でした。選んだロケ弁を抱えると、嬉しそうにロケバスに戻っていきました」(同前)
 前田の「食」に対する飽くなき姿勢はAKB48時代から有名だ。芸能関係者がこう話す。

「昔から『食べることが大好き』と公言しているあっちゃんは、インタビューでも『私の欲は全部食欲』と話しており、ある現場では、一人でロケ弁を4個平らげたこともありました。

 しかし、ただ欲望のままに食べているのではなく、大事な撮影のある3日前からは、食べるものをフレッシュフルーツと豆腐、刺身だけにして体形を保つなど、オンとオフはきっちりしている。そういったところが演技にも出ているのでは」

※週刊ポスト2023年9月15・22日号