綾瀬はるか(38)が今年7月からイメージキャラクターに就任した製パン大手フジパンの主力商品の食パン「本仕込」のCMが、視聴者の間で「癒やされる〜」と評判になっている。「新しくなりました」編と題されたこの新CMでおいしそうに本仕込のトーストを頬張る綾瀬に、会社には「可愛らしい」「食欲をそそられる」と、視聴者からは好意的なコメントが寄せられているという。

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 しかし、本仕込のCMと聞いて多くの人が真っ先に思い浮かぶのは松下由樹(55)だろう。2004年7月から実に19年にわたって同商品のキャラクターを務めてきたからだ。それが突然綾瀬に代わったことで、当初は《本仕込は永遠に松下さんかと思った》《本仕込イコール松下ってイメージが出来てたのに…喪失感ハンパない…》と松下を惜しむ声も散見された。

「フジパンによれば、松下と綾瀬の交代は『本仕込発売から30周年の節目にリニューアル』ということですが、タイミング的に原材料費高騰による値上げが理由でしょうね。昨年1月から今年7月までの短期間に3回にわたりほぼすべての商品を値上げしており、それによる“フジパン離れ”を何とか食い止めるために綾瀬に白羽の矢が立ったのでしょう。“綾瀬様様”が理由かはわかりませんが、値上げから約3カ月、売り上げは大きく落ち込むことなく健闘しています」(食品メーカー関係者)

 もっとも、この交代劇にヤキモキしているのが森七菜(22)だろう。森がフジパンの「スナックサンド」のイメキャラとしてCMに初登場したのが20年7月。1975年に誕生したスナックサンドはイメキャラを置かないロングセラー商品として関係者の間では有名だったが、商品発売から45年経った20年に森を初起用し、製パン業界関係者の間で大きな話題となった。森は現在「ネオバターロール」のイメキャラも務めている。このキャスティングは両商品の売り上げを大幅に引き上げた要因のひとつに考えられているという。ちなみに、同社の経常利益は20年6月期の42億9700万円から23年6月期の56億4700万円まで、一度も落ちることなく順調に伸びている。

 その森は9月17日に主演ドラマ「真夏のシンデレラ」(フジテレビ系)最終話のプロモーションで「ワールドカップバレー2023」に、共演の神尾楓珠(24)とゲスト出演し、SNSでは《国際試合で番宣するな!》《真剣に見ているのに、バレーボールと全く関係のない人を呼ばないで!》と非難囂々だった。これはもちろん森を出演させたフジ側の失態だが、結局、森が“月9枠歴代視聴率ワースト記録”を塗り替えてしまったのは事実。

「森は今のところ“フジパンの顔”というポジションにありますが、綾瀬が本仕込のイメージキャラクターに就任したことでその座を奪い取られるのは時間の問題でしょうね」(広告代理店関係者)

 製造パン業界でいえば、山崎製パンは94年から松たか子(46)をイメキャラとして起用し、昨年から小芝風花(26)をランチパックのCMに出演させている。フジパンの綾瀬と森も同じような立ち位置で二枚看板で同社のプロモーションを牽引できるのが理想的なはずだが、果たして来年以降のCM契約はどうなっているのだろうか。

(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)