>>966 続き ※絵露有無:有

 何を食べても受け付けなくなったのです。
 穂プレガは、ひじきに付き添われて病院に行った結果、
 妊娠していることが判りました。
 2人は喜びのあまりこう言いました。『幸せ過ぎて怖い』と。
 
 穂プレガのつわりは、それはそれは重いものでした。
 しかし、ひじきは出来うる限り、妻・穂プレガの傍に寄り添い、
 献身的に穂プレガの身の回りの世話をしました。
 穂プレガはそんなひじきに深く感謝し、
 『ひじ、いつもありがとう。ひじは優し過ぎて
  競技に向かないんじゃないかと思う位、優しい』と言いました。

 医者は、穂プレガが虚弱体質であることを考慮し、
 夫・ひじきに妻との妊娠期間中の性行為を禁止しました。
 夫・ひじきはそのような厳しい指導も愛する妻のために受け入れ、
 あまり良くない妻の体調が少しでも良くなるよう、常に努力しました。
 
 穂プレガのつわりは妊娠週数が進んでも治まりませんでしたが、
 穂プレガのお腹は日に日に大きくなっていきました。
 穂プレガはリンクで直接子供達にヌケートを教えることは出来なくなりましたが、
 座学で教えたりすることは出来ました。

 子供達も穂プレガの大きなお腹を触ったり、労わったりして、
 穂プレガは子供達にも深く愛されていました。

 夫・ひじきは妻に『仕事を休んだらどうだい?心配だよ』と言いましたが、
 妻・穂プレガは、『いいの。家にいたら、気分がふさぎ込んでしまうし、
 それに、職場にはひじがいるし☆』と言って、仕事をやめようとはしませんでした。
 
 そして、出産予定日を2週間過ぎた夏の暑いある日、
 穂プレガはスーパーでの買い物を終え、家の前まで来た所でお腹を押さえました。