>>990 続き ※絵露有無:有(ただし、会話のみ少量)

「異常性癖(小首かしげ)?―例えば?」
「彼はその―妊婦マニアなのではないかと思うのです」
「………(約10秒間絶句)………ど…どうしてそんなことまで分かるの(小首かしげ)?」
「こんなことをキノコさんに申し上げるのは気が引けるのですが、
 彼はきっとあなたのことが大好きです(オレもあなたのことが大好きだけど…)。。
 例のアイスショーの練習の時、オレと彼は隣同士の椅子に座っていました。
 しかし、彼はキノコさんと違って英語がほとんど話せないので、
 隣同士に座っても会話は全くありませんでした。
 彼は椅子で居眠りをし、オレはヌマホを見ているくらいしか出来ませんでした。
 それはとてもとても気まずくて苦痛な時間でした。
 しかしその後、彼は起きたと思ったら、ヌマホを立ち上げ、
 お腹の大きな妊娠中と思われるキノコさんの壁紙を見ながらニヤニヤし始めました。
 オレが思わずそれを横目で見ていたら、向こうもこっちの様子に気付き、
 彼は何を思ったのか、オレに 突然
 『Kino-chan is pregnant(きのちゃんは妊娠している)!
  Kino-chan is pregnant(きのちゃんは妊娠している)!
  Kino-chan is pregnant(きのちゃんは妊娠している)!』
 となぜか3回同じことを連呼してきました。
 恐らく、それが彼の話せるただ一つの英文だったのでしょう。
 だから、オレはこう言ったのです。
 『I think Kinoko is not pregnant now(キノコさんは、今は妊娠していないと思う).
  When and where was this pic taken?(この写真はいつどこで撮影したものなの?)』
 すると、オレの英語が早口過ぎて理解できなかったのか、
 彼はキョトンとした顔をし、再び瞳を閉じて居眠りを始めたのです。
 だから、それ以上オレと彼の会話は成り立ちませんでした。
 従って、彼が自分を憧れにしてくれていると言われても正直微妙な気分です。。」
「あぁ―姐さん―どうかそんなことを言わずに、
 Sーまと仲良くしてあげることは出来ない(上目遣い)?」
「キノコさん―憧れのキノコさんにそんなにお願いをされると、
 こちらも躊躇してしまいますが、そもそも彼とは会話が成り立たないのです」
「それはそうなんだけど―あぁ、困ったなぁ―」
「なぜキノコさんがそんなに困るのですか?」
「Sーまはこのままだとぬほん人のお友達としか話せなくなってしまう(困惑)。。
 自分もいつまでもSーまのそばにいてあげられるわけではないし―」