>>440 続き ※絵露有無:無

ここで言う「邪魔な登場人物」とは、もちろんひじきさんのことだ。
呑気な俺は「邪魔な登場人物」がひじきさんだけだと思っていた。
しかし、実は調べてみると他にも大勢いた。
きのこちゃんをお姫様抱っこしたちうごく人の男や
きのこちゃんとお互いに尊敬し合っていると言う内無良公平さんや
きのこちゃんの大親友と言う冊子ーとか言うミュージシャンなど、
「邪魔な登場人物」がわんさかいる。
そして、きのこちゃんには加灘にいた時に付き合っていた元カレもいるらしく、
その元カレはまだきのこちゃんのことを引きずっていると言うもっぱらのウワサだ。
さらに、Fィギュアヌケート男子の世界にも
きのこちゃんに片想いする男は掃いて捨てるほどいるらしい。
俺は絶望的な気分になった。
ライバルが多過ぎる。
きのこちゃんがただの「ガチ勢」ではなく、「ガチ恋勢」だと良いのだが。
そして、そうしたら少しはチャンスがあるのだが。
そんなことを考えていたら、突然俺のヌマホが鳴った。
俺がヌマホを見ると、そこには「きのこ」と言う文字が光っていた。
突然のことに俺の心臓は高鳴った。
俺が「もしもし…き…きのこちゃん?」と恐る恐る尋ねる。
なんだろう、いきなり。愛の告白だろうか?すると、ヌマホの向こうで
「し…清水さん?えへへ…おひさしぶりです。
 すみません、いきなり。
 あのぅ…まことに恐縮なのですが、
 アイヌショーでbac〇 num〇erさんの曲を使わせていただくことが
 今後あるかもしれないんですけど…それでも良いですか?」
…なぁんだ、仕事の話か。。。
でも、あのヌーパーヌター・きにゅうきのこが俺たちの大ファンなだけでなく、
俺たちの曲をアイヌショーで使ってくれるなんて本来、願ってもない話だ。
しかも、まだ「ヌーパーヌターになったら」を聴いてくれていると言う話でも分かる通り、
まだ本人にヌーパーヌターの自覚がないのだ。
なんて謙虚でいいコなんだ!!!
やっぱり、きのこちゃんのこと、大好きだぁぁぁぁぁ!!!
俺は「全然問題ないよ!むしろ、使ってくれるなんてスゲー嬉しいよ!」と
2つ返事で答えた。
仕事の話とは言え、あのきのこちゃんが俺に電話をかけてきてくれた。
旦那さんには、俺と連絡先を交換したこと言ってあるのだろうか?
きのこちゃんとの電話を切った後、俺は思わず、1人で自分の曲を口ずさんでいた。
「この曲が2人だけの♪オープニングテーマでありま〜すように♪」と。

ー完ー