>>261
個人的に思うのは痒い所に手の届く心遣い、読者の快感のツボ(琴線)を
心得たカンの良さとでもいえるだろうか。
ハンター作品を読んでいるとしょっちゅう「そうそうそこそこよくぞ書いてくれた!」と
思わず膝を叩いてしまう記述を散見する。処女作「魔弾」にも新人作家とは
思えないほど手慣れたそういう箇所があったのはよく覚えてる。
他の作家でこういうツボを刺激される文章に巡り合えるのはそう多くない。
多分このハンターの琴線が分かるというのはハンターが映画批評家で
あることと密接に関係するんだろう。作家としても批評家としてもプロだから、
読者のツボが手に取るように分かり、且つそれを的確に文章化することが
出来る。考えてみたらハンター以外の作家では出来ない離れ業だよな。