さて、ここからが本髄。

新品同様の上等な傘を持っているはずの客が、なぜ傘の専門店に入らなければならないのか。
台風が近づいていることから、折れたりしないように二本目を欲したのかもしれないが、
折れるのを心配するならそもそもビニール傘を持ち歩けばいい。
また、その場で連れがいて傘を持っていないその人のを選ぶシチュエーションなら、万引きを疑われる挙動不審さにも軽減がかかるはず。
つまり客は、その場にはいないが傘を欲している人に対して、傘を渡したい、と思った。

すなわち!
「べ、別に、たまたま二本持ってただけなんだからね! あ、あんたと相合い傘なんて、し、死んでもごめんだわっ!」