佐野洋氏の短編集、街の中の声シリーズから。
これは佐野洋氏が街で聞いた言葉から作品を創作するという試みで、その意味では
既に『一人9マイルは遠すぎるゲーム』です。
そのため厳密には正答無しですが、佐野洋氏の解釈を便宜上の正答とします。

--以下問題--
千歳空港から羽田までの飛行機の搭乗口の手前で、中年男女が話し合っている声が
聞こえた。
「来年までには、ちゃんとしておいてくださいよ」
これは中年女性の言葉。彼女はハンドバックと機内持ち込み用の紙袋を持っていた。
そして、すぐそばには小学生高学年とおぼしき男の子が立っていた。
「うん?なんの話だ」
中年男性が訊き返した。彼だけは手ぶらで、どうやら飛行機には乗らず見送りに来た
だけという感じだった。
「知ってるくせに…」
中年女性は横を向いたまま、吐き捨てるように言った。

(※文章は、問題としてふさわしい形になるように当方により改稿)

作品名を隠している人も多いですが、作品当てゲームではなく推理ゲーム
なので、必ずしも隠さなくてもいいんじゃないかなと思うので、最初からネタバレで。