ボワロ&ナルスジャックを語ろう
フランスのコンビ作家だが、アメリカのエラリー・クイーンほど
知名度が高くないので、近年その翻訳本はほとんど絶版になっている。
しかし、そのミステリの独特の味は余人には代えがたいものものがあり、
不滅の輝きを放っているといえよう。さあ、その魅力を語ろう。 「わらの女」1990年代後半に賀来千香子・田村高広主演で見た2時間ドラマが
まるで期待していなかったのに、余韻の残る佳作で、また見たいくらいだ。
「犠牲者たち」も2時間ドラマで映像化してほしい。誰かプロデューサーが
この小説を読んで、気に入ってくれるといいんだが。主演は誰がいいだろう。
林遣都と波瑠がいいかな。 若手に演じてもらうのいいかもな。そのものズバリ「野獣世代」とか。 1980年以降のボワナル作品はまったく訳されてないけど何故なんでしょ?
個人的には「盆栽」というタイトルの長編が気になる。。。
(1990年。ボワローが亡くなった翌年刊行) ボワナル未訳の「Terminus」1980年
全盛期の派手さはないけれど渋くて面白いではないですか
翻訳済み代表作ほどのケレン味は薄いもののちょっとしたどんでん返しもあるし
余韻の残る悲劇的なラストも印象深いなかなかの佳作でありました けっこう面白い作品書いてるのに絶版ばかりなんだもん
影の顔 呪い 牝狼 犠牲者たち 嫉妬
わが兄弟ユダ ひそむ罠 銀のカード
どれも面白いんだけどなあ 犠牲者たち、死者の中から、呪い、仮面の男が面白かった 数ある中から何故「技師は数字を愛しすぎた」を新版で出したんだろう・・・
>>237
「死者の中から」は「めまい」としてパロル舎から新訳が出たが、
それを創元から復刊できないものかと思ってしまう。 >>240
Amazonの古書だと、
『死者の中から』はハヤカワ文庫が35800円、ポケットミステリが16500円
『めまい』が5万から10万円
かなり素敵なお値段になっているね 『犠牲者たち』の新装文庫版も1万円超えている
安い作品がほとんどなんだけどな 『思い乱れて』をいま読んでいる
この作家の本はこれで12作目だ ボワロー&ナルスジャック未訳の『Mamie(マミー)』
資産家の子供を誘拐しようとした犯人が、間違って家政婦の子供を誘拐してしまう話
赤ん坊が人違いと犯人にバレたら殺されるかもしれないので、気づかれないように交渉しようとするサスペンス
赤ん坊を誘拐された母親の不安と苦悩の心理描写が細かく描かれていて
息詰まるような展開で読ませるけど、地味といえば地味な小説かも
やはり80年代のボワ&ナルはどんでん返しとか幻想的な謎よりも、心理ドラマに力を入れている作品が多いみたい ハヤカワポケットミステリが邦訳を出さなくなったのも分かる
ミステリとロマンスの融合が面白い作家だったのに、その味がなくなったら興味はない 『L'ombre et la proie』(影と獲物) ebayで購入して二か月以上もかけて到着した洋書を読了
ボワロー=ナルスジャックが『悪魔のような女』の前に変名(アラン・ブカレージュ名義)で発表した作品
現在はボワナル名義でマスク叢書から単行本が出ていて、なるほどこれが本当のボワ&ナル・コンビのデビュー作なのかとの感慨がひとしお
貧しい画家の青年が、溺れていた女を救ったことをきっかけに奇妙な出来事に巻き込まれる展開がいかにもフランス風
後のボワ&ナル・コンビの『影の顔』や『牝狼』のプロトタイプになった作品でしょう
この作家チームの持ち味が『悪魔のような女』以前に確立されていたことを確認できただけでも嬉しい \(* ̄□\) ̄□\) ̄□\))))オォ~ット!!