ハードボイルド総合スレ Part2
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>>751
プロンジーニを含めて、いわゆるネオ・ハードボイルド
といわれた世代の作品は内省的な主人公が多く、
心理描写も多くて、ハメットやスピレインとは
だいぶ違った印象ですね。 ロス・マクの本を図書館で借りて読んでいる
『ドルの向こう側』を読み終えたところ
明日から『一瞬の敵』を読む予定 >>752
ネオハードボイルドは商いの都合なのか、玉石混交だったからすぐに失速したな。 いろいろ言われても、おれはロバート・B・パーカーのスペンサーシリーズが好き(´・ω・`) いろいろ言われても、俺はB・プロンジーニの「名無しのオプ」と、
マイクル・Z・リューインの「アルバート・サムスン」シリーズが好き。 いろいろ言われても、俺はローレンス・ブロックのマット・スカダーシリーズと、エド・マクベインのカート・キャノンシリーズが好き。 いろいろ云われても、
俺は笹沢左保の木枯し紋次郎と池波正太郎の仕掛人梅安が好き。 >>751
セックスと暴力を求めるなら、プロンジーニは止めときなさい、としか言えない
名無しのオプしか知らんけど。
いや私小説的な、ウジウジウジウジした、セックス(への欲求不満)描写はあるが でもさ、そういうセックス&バイオレンス全開のハードボイルドって意外と思いつかないよな
やりすぎるとパロディーかポルノだし
あとこれってだいたい90年代からの風潮だったと思うんだけど、
セックスを描いてもサイコとか幼少期のトラウマに起因する異常なプレイとかそーゆーのばっか セックスバイオレンス満載だとそれはノアールになる
馳星周、ジェイムズ・エルロイ等々 そういえば名無しのオプはいわゆるヒーローもののペーパーバック収集家だったような気がする
>>751
スピレインみたいなテイストに完全に重なるのって、
むしろマック・ボランとか、ちょっと軟弱なSAS殿下シリーズあたりのほうがあっているかも
個人的にはだいぶ硬派だけど悪党パーカーを読んでほしい 751です。いろいろご高説ありがとうございました。去年、突然にJ・H・チェイスの悪女イヴがエヴァというタイトルで映画化され
日本で再刊までされてびっくりです。とうに忘れ去られた作家だと思ってたので。当分は古本市でチェイス漁りをします。 >>766
今の目で読むと「ハードボイルド」のパプリックイメージのカリカチュアでしかないけどな。 大藪春彦をハードボイルドと定義すると
チャンドラーやロスマクが全然ハードボイルドじゃなくなってしまう 自分もハードボイルドは大藪春彦の作品みたいなセックス&バイオレンス小説
だと思っていたため、チャンドラーを読んで初めて目からうろこが落ちた感じ 大藪春彦は、探偵が主人公の作品も若干はあるけど
内容は犯罪小説や冒険小説の系譜なんだよね。
昔、北上次郎がそのラインで高く評価していた。 >>769
そこだなぁ。ハードボイルド=大藪春彦イメージが先行しちゃったのが日本のハードボイルド界の不幸だった気がすぎる。 ここでまたハードボイルドの定義問題で騒がせる気は毛頭ないけど
俺はハードボイルドって内容とかアクションとか情緒じゃなくて、
小説の「視点」がポイントだと思ってるけどね >>774
あまり数は読んでませんが
有名なのは「殺意という名の家畜」
個人的に好きだったのは「他人の城」 行動で人物を描写するのがハードボイルドの定義の一つならセックスと暴力満載でもその作品をハードボイルドを見なすことは変なことでもない
文体としてのハードボイルドとそう称される物語の定型としてのハードボイルドの違いがある
ノワールと区別することは作者自身にしかできない おのおの抱くイメージがありますからね
たとえばサイコパスな主人公の犯罪小説は、内面の語りや描写をまじえずに徐々に異常性を際立たせていく手法がとられることが多いけど、
その手法をもってハードボイルドとは言いにくい。でも、ジム・トンプスンは俺にとってハードボイルドだ、という人がいても一向にかまわないと思う。
もし見本のような作品が必要であれば、むしろ「オールド・ディック」みたいなパロディ物のほうが、
エッセンスが凝縮されている気もします。 ハードボイルドっていうとパロディ化とかされて通俗ってイメージがあるけどノアールってなると文芸の薫りがしてくるんだよなぁ……個人的なイメージだが…… >>780
いやいや馳星周とかも最初の方は文学的だろうそれにエルロイとかジム・トンプスンとかも文学として認められてる ハードボイルドは選択した「視点」で何をするのか、の文学だと思ってる
三人称ならハメットがやったように内面を排するのか、
一人称なら語り手に見えたものだけを相手にするのか、みたいな。
ほらチャンドラーの映画でホントに一人称で映したやつがあったじゃん、見事に失敗作だけど
あれは映画も、ハードボイルドのポイントは視点にある、と一考したからじゃないかな?
ノワールは字の如く、犯罪や夜の「ムード」「イメージ」に重きを置くジャンルだと思う
例えばアイリッシュはノワールだがハードボイルドじゃない
エルロイは犯罪をめぐるイメージや妄想に入り込むからノワール
異論反論はもちろん受け付けます 乾いた文体も一つのポイントですね。そう考えるとやっぱりヘミングウェイは偉大だなぁ。ハードボイルド作家と言われる人たち
の中でヘミングウェイの影響を受けてない作家なんて一人もいないのでは? ジャパンタウン
単行本 – 2019/12/13
バリー・ランセット (著),
彼の捜査は、愛着のあるサンフランシスコを離れ、日本の権力の館がひしめく東京、そして日本の片田舎にまで及ぶ。
数世紀に遡る陰謀と秘密が絡み合った謎を解き明かした時、ジャパンタウンの殺人鬼は新たなターゲット
https://www.kinokuniya.co.jp/c/store/Shinjuku-Main-Store/20191211100003.html
日本通の私立探偵≠ニいうユニークな設定の〈ジム・ブローディ〉シリーズ(現在まで既刊4作)は、
第1作の『ジャパンタウン』がいきなりバリー賞最優秀新人賞受賞を受賞するなど全米で高い評価を得ました。この度、その邦訳(発行ホーム社、発売集英社)が刊行されたのを記念して、著者のランセットさん、翻訳者の白石朗さん、
そしてミステリー、ハードボイルドに造詣の深い評論家の杉江松恋さんにお集まりいただき、私立探偵ジム・ブローディの誕生秘話、日本を舞台にした理由、編集者から作家へ転身したきっかけなどを存分に語り合っていただきます。 >>785
> 日本通の私立探偵
ショーグンが「ミカド、バンザイ」と叫んでゲイシャガールと一緒にハラキリするのか、
それともサイバーシティ『チバ』でジョシコーセーがソニーのPCにプラグインしてニンジャとファックするのか。 思われるのはツラいものがあります。
そのあたり、来年、東京創元社から出すアンソロジー『<黎明期>日本SF傑作選』と<日本ハードボイルド全集>、二つのシリーズで明確に出来るのではないかと思っています。
https://twitter.com/sanzokusaka/status/1206736259554480128
https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account) SFと言えばレイ・ブラッドベリがたまにハードボイルド小説書くんだけど、けっこうおもしろいんだよね。 そりゃあ、お前ェ、ハードボイルドなんざただの文体、だだの器なんだから
話の本筋が面白きゃ面白えしつまんなきゃつまんねえ、と、それだけのこった。 んじゃ、文体としてのハードボイルドの定義っつーのはどういうもんなんだい >>751
プロンジーニは面白いけどセックスはない。
名無しオプはすぐ女に気が移るけどセックスになかなかいかない硬い男。
ネオハードボイルドだと、ジョン・タナー物は結構セックス多く、それでいて面白い。
デイン家の呪いや高い窓のような、若い女性を苦境から救う系列の探偵小説があるが、
グリーンリーフは「血の痕跡」で若い女性じゃなくてオールドミスに設定している。
このオールドミスの設定が結構狂ってる。
俺は社会派っぽいロスマクより好きだけど、
グリーンリーフさんはロスマクが好きなせいか、
タナーはリベラル発言が多いが、この辺の塩梅が上手い。 >>789
若い頃のレイ・ブラッドベリの年上の彼女&文章修行の先生が
「三つ数えろ」の脚本書いたリイ・ブラケットだよ。
彼女もSF小説が専門だけど、ハードボイルドも書いてる。「非常の裁き」って奴。
それ読んでホークス監督が脚本に誘った。探偵小説じゃないけどな。 「デブと言われて腹を立てないデブは要注意だった。」
原ォ プロンジーニの名無しオプは彼女のケリーとセックスするじゃん
依頼人や関係者とのセックスはゼロでいいのかな?
後期はハードボイルドじゃなくて本格風の謎解き小説が多くなる
作者がいろいろな探偵小説のパターンを楽しんでる感じ
最初の三つくらいは本当に面白い 名無しのオプはさぁ、肺ガンノイローゼに悩みつつ闘ってた初期が面白かった
心気症だの病気不安症だのハードボイルドのくせに情けない!
と言うのは簡単だが、わりと現代人的な症候だし
ノイローゼを克服して禁煙してからキャラクターとして精彩を欠いた
そのへんがマットスカダーと違うところ >>797
> 心気症だの病気不安症だのハードボイルドのくせに情けない!
前にも書いたが、
ハードボイルドの元祖にして最高峰と(世間一般には)謂われている小説はインポの主人公がうじうじ悩む話だぞ。 >>798
ハメットにそんな主人公いたっけ・・・?
と5秒ほど考えてしまった
ああ、ジェイクの事か プロンジーニのオプは後期も面白いよ
後期はほとんど翻訳されてなくて
特に面白いのだけ翻訳されてるのかもしれない
確かめ6作目くらいからやや中だるみだった記憶 プロンジーニの名無しは、goodreadの採点見るとコンスタントに面白いんじゃないか。
版元がRandom House, St.Martin'sの間は翻訳されてた。
後期はケリーと結婚する話とエブが自殺する話だけ翻訳されてる。
どっちも話の発端だからネタバレではない。念の為。
今の出版状況だと論創社くらいしか続刊してくれるところはないんじゃないか。
論創社は採算取れているのだろうか? Netflixの映画版スペンサーの予告見たけど、
今風の軽めなバディアクションもの、という感じで
ハードボイルド感はゼロだなw
あくまで予告の印象で、別ものとしては面白いかもしれんから見るけど。
AmazonPrimeのボッシュは非常に出来がよかったが、
あのレベルは求められないか。 >>751
リイ・ブラケット「非情の裁き」
ハメットやチャンドラーも初期の短中編にギャング物がある。 名無しのオプがこのスレでは意外に評価高くて驚いた
もう超上から目線でメッタ斬りするけど、ネオハードボイルド派最大の失敗だと思ってた
何かにつけ女々しいし、自分の性欲を肯定できない草食系のハシリのような男で、
先輩のコンチネンタルオプの爪の垢を煎じて以下自粛 「コンチネンタル・オプの事件簿」のなかでは「銀色の目の女」がいちばん好き(´・ω・`) >>805
初めて読んだ本格以外のミステリがプロンジーニの死角だったなぁ。厨房にはハイブロウ気味だったけど面白さの片鱗は判ったし、オプの齢に近づくにつれて更にわかるようになった。 まあ、ハードボイルドなんて、書いてる人も読んでる人も女々しいとは言われますな。 誰かが、ハードボイルドなんか男向けのハーレクインだと言ってたな。 古本屋にいったら、田中小実昌訳の「郵便配達はいつも二度ベルを鳴らす」が100円で売られていたので買ってきた。
そこで、翻訳味くらべに追加。
また、「郵便配達は…」についての記事は、2つに分かれてしまっているから、訳文をくらべたところだけ、ここにまとめておきたい。
さて、ではまず冒頭を、田中小実昌訳から。 今更なんだけど、上の方でオススメに挙がっている藤沢周平の
彫師伊之助シリーズ読んでみたのだが・・・
おんもしれぇーー!原りょうよりこっちの方が好きかもしれん。
時代小説だからーというだけで避けていた己を恥じています。
教えてくれた人に感謝です。ありがとう。 「畢竟ハードボイルドとは文体である」との命題が正しいとすれば
日本においてハードボイルドを標榜する作家たちの中にハードボイルドを書ける者は存在しない。
漱石以来、ハードボイルド小説などとは無縁な作家たちによってのみ日本のハードボイルドの歴史は築かれてきた。 >>811は少しうつむきながら読み続けた。急ぐ必要はまったくなかった。 >>811
たまに会社の若い衆にお薦めを聞かれて藤沢周平を薦めると、大抵同じ反応をされますw。
でも、やっぱりつまらなかった。と言われた事は一度もないですね。というか、面白かったと言われなかった事がないです。 今日から配信開始の「スペンサー・コンフィデンシャル」見てみた。
映画のバッド・ボーイズとか好きな人にはオススメ。
ロバート・B・パーカーの小説が好きな人にはオススメしないw
ストーリーがどうとかいう以前に、スペンサーもホークもキャラが別物すぎるw
シリーズを引き継いだエース・アトキンスの「Wonderland」が一応原作らしいけど…
原作読んでないから原作と比べてどうなのか分からん。
翻訳は出ないんだろうなあ。 924 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 2020/03/27(金) 13:55:40.79 ID:Rg4XZUtf
俺はもうすぐ還暦、嫁は30代前半、がそんなことよりだ
手コキのヘルスを調べ倒し良さそうな店のサイトで
良さそうな10代の娘をチェックしまくってたら
「いい子、見つかった?」
後ろから嫁の声
振り返ると能面のような殺気だった嫁の顔があった
その後、えらいことになりかけた
若すぎる嫁もいろいろある
おまえらも気をつけろよ 彫師伊之助の「消えた女」読んだけど凡作だった、残念
ハードボイルド意識して書いてるらしいけど
主人公が善人のハードボイルドは透明し過ぎでつまらなく、後々印象に残らなくなるね
マーロウや沢崎などシニカルで灰汁(アク)がある主人公ものが面白い 途中まで読んで面白く感じない本やめる、最後まで行く?
見切りするならどこで >>820
俺は面白かったよ。
どちらかというとロスマク風かな。 「大いなる眠り」DVDで観返してたら大富豪の家へ向かうマーロウの車がベンツで噴いたわ だいたいコートの襟を立てて煙草燻らせてたらハードボイルド >>821
俺の場合はとりあえず最後まで読む努力はする。
大体最後の方はパラパラと流し読みになってしまうなぁ。 創元から出る日本ハードボイルド全集。
生島治郎、結城昌治、都筑道夫、仁木悦子と定番ばかりだな。もうちょっと珍しいものも出して欲しいのだが。 夏目漱石も芥川龍之介も広津和郎も山本周五郎も藤沢周平も沢木耕太郎も入っていない時点で
「ハードボイルドだぜぃ」全集になることが決定。 変わった作家を入れた全集は集英社が冒険の森へでもうやってるからなあ >>827
仁木悦子、ハードボイルドも書いてたん?猫は知っていたしか読んだことない。 >>827
ソースどこ?
東京創元社でなく創元社を見ていた情弱な俺w
東京創元社を見ても解らなかったし >>830
冷え切った街は国産ハードボイルドの名作だよ。
>>831
日下三蔵と新保博久のtwitterでのやりとりで書いてあった。 竪岡邸の敷地は、外から眺めた以上に、驚くばかりの広さだった。(図1)
みたく、邸内の図が入っているあたりは、やっぱり仁木悦子の作品だなという感じ メジャーじゃない作品でそれなりに良い本あるはずだが、中々情報出てこないな
幸せは自分ひとりでコッソリってことか、ケチな野郎ばかりだな
まぁ、俺もその中の一人だが Annotated Big Sleepを読んだ方いますか?
どの程度注釈されてるんでしょうか。 >>836
大したことなかった。
まあ安いから買ってみれば? ロス・マクドナルド、やっぱすごいなあすごいなあと感嘆しつつ
でもやっぱ思うのだ、チャンドラーのような「楽しさ」がないよなあと さむけ面白かったな
ロスマクのリュウよりチャンドラーのマーロウのがキャラが立ってるから これから「ドルの向こう側」読みます
以前、読みかけて60ページぐらいで頓挫してしまった
今回こそ読み終わりたい まぁ、でも、ハードボイルドの最高峰は結局やっぱり
「マルタの鷹」という事になるよなと。
そういえば最近マルタ騎士団の総長殿下が逝去されたね パイオニアではあるし今読んでも高評価だが
当時人気の俳優で映画化されたのがデカいな
俺はハメット大好き船戸与一の作品が好きだな ハメットよりもチャンドラーの方が歴史にのこるのでは? チャンドラーはハメットに影響受けたと言ってるし
歴史に残る順位ってのがわからん
誰が何基準でとか変わるし
俺基準は船戸与一だな >>844 >>845
両人とも「ハードボイルド史」という狭〜い世界には残るだろうよ。
しかし文学の正史に名を残すハードボイルド作家なんてヘミングウェイだけだ。
他はハメットだろうがチャンドラーだろうが全て泡沫。
そもそもハードボイルドそのものが絶滅危惧種。 そりゃ文体としてのハードボイルドはヘミングウェイが至高だからねえ。
ただ、ここってミステリ板じゃなかったか ヘミングウェイの老人と海を古い訳(新潮?)で読みかけたが読み辛く投げた
新しい訳の探して読むわ ヘミングウェイって生前は評価すごかったんだろうけど、最近は揺り返しで点が辛いよね
構成が緊密さを保っていたのは「日はまた昇る」だけという評さえあるし 「ドルの向こう側」読了〜
今回は一気に読めたなー、素直に面白かった
御三家ではやはりロスマクが小説技術で一番極まった人だと思ってたが、改めてその感を強くした
ただし「一番面白い」とは言ってない ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています