らいちは連作短編で多重解決をやったことと、その構造がモチーフでもある虹に重なるところが評価点じゃない?
ミステリー・アリーナは個人的にはいまいち。
解決のひとつひとつがミステリあるあるというか、お約束をなぞっただけに思えるし、
語りのテクニックとか言って、曖昧な部分を曖昧なまま進行させるから「どうとでも書けるじゃん」ともやっとする。
まあ、その恣意性も作者の狙いなんだろうけどさ。
あとノリがとにかく寒い。

井上の新作は決して傑作ではないが、結構楽しめた。
終盤の論理パズル的ながんじがらめは、まほろのぐるりよざに通ずる面白さだった。
自分としては>>242とまったく真逆で らいち>その可能性は>ミステリー・アリーナ かな。