>>57
とりあえず、あんたが寿行を、ろくに読んでいない事だけはわかった。
せいぜい1、2冊だけ齧って、すべてわかった気になってるんだろう。
そりゃあ寿行は社会的な、あるいは肉体的な差別(村八分や精神発達障害)も書くことはあるが
それは作品のモチィーフとしてであって、蔑視の対象としているわけじゃない。
ジェンダー的な問題でも同じ事だ。一方的な視点から描いている訳ではない。

知ってるかい。寿行は、強い女が、だらしない男に君臨する小説もたくさん書いているんだぜ?
あんたが言ってることが正解なら、女が男を虐めて犯す小説を書く西村寿行は、
男も差別してることになるんだがね。

寿行が書いているのは差別なんかじゃなく、強者が弱者を虐げる愉悦だよ。
人間なら必ずもっているドス黒い部分を隠さずにあからさまにしているだけだ。
しかもそれは絶対じゃない。強者と弱者の立場は簡単に入れ替わる。
虐げられていた弱者が強者を打ち破るカタルシスに、それは繋がる。
それが多くの読者に支持されてきたんだよ。