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『読みました』報告・海外編Part.9 [無断転載禁止]©2ch.net
0001名無しのオプ
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2015/12/31(木) 15:01:02.27ID:jdtzQL9w
『読みました』報告の形式は自由です。
ただし当然ながら犯人、トリック、プロット等々のメール欄以外でのネタバレは厳禁です。
【前スレ】
『読みました』報告・海外編
http://book.2ch.net/test/read.cgi/mystery/984541588/l50
『読みました』報告・海外編Part.2
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1072265453/l50
『読みました』報告・海外編Part.3
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1141910665/l50
『読みました』報告・海外編Part.4
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1222100201/l50
『読みました』報告・海外編Part.5
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1222100201/l50
『読みました』報告・海外編Part.5
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1272900112/l50
『読みました』報告・海外編(書斎厳禁)Part.5
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1275659798/l50
『読みました』報告・海外編(書斎厳禁)Part.6
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1284256057/
『読みました』報告・海外編(書斎厳禁)Part.7
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1353323940/l50
『読みました』報告・海外編(書斎厳禁)Part.8
http://same.ula.cc/test/r.so/peace.2ch.net/mystery/1378281847/l10?guid=ON
0003名無しのオプ
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2015/12/31(木) 15:06:05.10ID:jdtzQL9w
 || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
 || ○荒らしは放置が一番キライ。荒らしは常に誰かの反応を待っています。
 || ○放置された荒らしは煽りや自作自演であなたのレスを誘います。
 ||  ノセられてレスしたらその時点であなたの負け。
 || ○反撃は荒らしの滋養にして栄養であり最も喜ぶことです。荒らしにエサを
 ||  与えないで下さい。                  ΛΛ
 || ○枯死するまで孤独に暴れさせておいて   \ (゚ー゚*) キホン。
 ||  ゴミが溜まったら削除が一番です。       ⊂⊂ |
 ||___ ∧ ∧__∧ ∧__ ∧ ∧_      | ̄ ̄ ̄ ̄|
      (  ∧ ∧__ (   ∧ ∧__(   ∧ ∧     ̄ ̄ ̄
    〜(_(  ∧ ∧_ (  ∧ ∧_ (  ∧ ∧  は〜い、先生。
      〜(_(   ,,)〜(_(   ,,)〜(_(   ,,)
        〜(___ノ  〜(___ノ   〜(___ノ
0004読後感 ◆VkkhTVc0Ug
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2016/01/03(日) 00:52:22.42ID:+G9NK1TF
「その女アレックス」ピエール・ルメートル(文藝春秋)

看護師の若い女性アレックスは深夜の街で突如拉致される。見も知らぬ男に監禁され過酷な虐待を受けた彼女は必死に生き延びようともがく。
一方、妻を殺された過去を持つ警部カミーユは上司に女性誘拐事件を押し付けられやむなく捜査を始める。何日経っても被害者の身許が判らない状況に焦る捜査班。
そんなとき、カミーユの脳裏にある直感が閃く。それは事件の意外な真実を浮かび上がらせる最初のきっかけとなるのだった!

4冠6冠だの。某政治家もブログで褒めていた。
うん、このミス1位にしては面白い。シリーズ2作目だがあまりそこを意識させず単独作として作り込んでいるのにも(この場合)好感を持つ。

ただし、表4(笑)の大逆転を繰り返すだの慟哭と驚愕だのは大袈裟。本作はスピーディーで技巧的なサプライズサスペンスではない。むしろじっくり読み込ませストーリーで魅せていくタイプだ。
そしてある意味ではクラシックパズラーの一つのパターンを踏襲し発展させ過剰にしたものとも言える。しかし本格ではないという……解りにくいでしょ(笑)。
ちなみに自分は真相を予測できず、前に戻って確かめたくなること2回3回4回。あれも伏線だったかと感心した。まあ、昨今の警察ドラマを見慣れた人は鼻で笑うかも知れないが……。

刑事たちのキャラクターも良い。心に傷を持つ主人公は好戦的なチビで好きにはなれないけど、設定自体は面白い。
二人の腹心のうち富豪刑事はありがちだがドケチ刑事は性分が戯画化と紙一重なくらい徹底していて楽しい。

このプロットとキャラクターならば次も読んでみたい。
0005読後感 ◆VkkhTVc0Ug
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2016/01/03(日) 00:56:47.06ID:+G9NK1TF
「死をうたう女」ブライアン・ハーパー(東京創元社)

七歳の男の子が下校中、何者かに殺された。殺人課刑事のロバートとエレンが事件を担当することになるが、被害者と同い年の息子を持つロバートは心が落ち着かない。
妻を亡くしているロバートは捜査のさなか相棒エレンに告白するもあっさり振られてしまう。しかしそれから間もなく、若い美女アンジェラに声をかけられ恋に落ちる。
自分と息子を狙うサイコキラーの魔の手が迫っていることも知らず……。

典型的なダメなサイコもの。
500ページと長い割にストーリーはありがちで平凡、“意外な犯人”も0点。それらに目を瞑るとしても(瞑れないけど)、
刑事が主人公なのに捜査によって追い詰める過程が全然描かれず偶然頼りなのには擁護のしようがない。
ただキ印描写とエロ描写で薄っぺらくサイコの体裁を整えただけのシロモノ。粗悪な便乗品。
94年当時だってこんなもん駄作以外の何物でもなかっただろ。
他社ならともかく創元がこんなもん出しちゃいかんわ。

前作も読殺リストに入っているけどこんな出来かも知れないんじゃ迷うなあ。
0006読後感 ◆VkkhTVc0Ug
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2016/01/03(日) 00:58:24.27ID:+G9NK1TF
「レッド・ダイヤモンド・チェイス」チャールズ・ベノー(早川書房)

しがない元工場労働者の若者ダグはとある老婦人の誘いに乗って半世紀前に死んだ伯父ラスの謎を探る旅に出た。
モロッコ、エジプト、シンガポール。行く先々で魅惑的な美女や妙に親切な美術館員に出会い、身の危険を感じながらもダグはラスが盗み出したというレッドダイヤモンドのありかに迫っていく。

オーソドックスな巻き込まれ型……にしては話運びが人工的かつぎこちない。当初から感じる不自然さに対する答えは一応用意されているものの、やはり長い年月を消化しきれていない。
フーダニットは単純なネタだがないよりはマシか。所詮トラミス気分を味わいたい人向け。
ただしあとがきの作者のメッセージは小粋。
0007読後感 ◆VkkhTVc0Ug
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2016/01/03(日) 01:01:35.28ID:+G9NK1TF
「リバーソロー」クレイグ・ホールデン(扶桑社)

ミシガン州モーガンタウン。医師ランカスターのもとに大火傷を負った男が運び込まれた。やがて男はデトロイトの麻薬中毒者ストローだと判る。
ランカスター自身もかつてデトロイト麻薬に侵された過去を持っていた。
その直後、元患者ストームが訪ねてきて友人ケビンを助けてくれと頼む。彼女がストローの件らしきことを口走ったのを聞いてケビンの家へ行くランカスター。
しかしそこには新たな死体が……。

デビュー作。550と分厚い。スカスカでも脱線気味でもないが、読み終えてプロットを把握してから振り返ると肉付きが歪に思える。
せっかくの意外な真相もその気配や期待感が乏しいと驚けない。もっと謎の存在を臭わすべき(あくまでも曖昧にだが)。
あと元恋人のセリフを殆ど書かないのは意識的にやってるのだろうが、これは逆に書いた方が良かったと思う。

〆方もあるいは唐突あるいはご都合主義的であまり好きではなかった。ハリウッド映画に顕著なモブ大量死肯定論的な。
0008読後感 ◆VkkhTVc0Ug
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2016/01/03(日) 01:03:21.63ID:+G9NK1TF
「そして医師も死す」D・M・ディヴァイン(東京創元社)

スコットランドの地方都市シルブリッジで診療所を営んでいた医師アランは2ヶ月前に不慮の死を遂げた共同経営者ヘンダーソンについて他殺ではないかとの疑いを聞かされる。
ヘンダーソンの未亡人エリザベスから夫に殺されかけたという話も聞いていたアランはゴルフ仲間のマンロー警部補と協力しつつ独自に殺人犯を捜し出そうと目論む。

ディヴァインにはずれなし。やはり面白い。
展開は地味だが丁寧で、終盤指摘される“論理の穴”はこれぞ正しく論理のアクロバット! と言いたくなる代物。
新しさはないがこのくらいの密度のものをコンスタントに読めるなら本格ファンとしてはまあまあ幸せだと思う出来。

もちろんドラマ部分も作り込まれている。イギリスものはイヤな奴がたくさん出てくるんだよねえ。イギリス人は人間を信じてないんだな。でも勝ち逃げがないからまだしも。やっぱりスッキリしたいもんね。

しかし終盤の展開だけは話の畳み方が乱暴でいただけない。持って行きたい方向は解るが、書き込みが足りない。あれでは可哀想だ。2作目の憾みかな。
0009読後感 ◆VkkhTVc0Ug
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2016/01/03(日) 01:04:26.67ID:+G9NK1TF
「大油田」サミュエル・エドワーズ(角川書店)

中東の小国アブー・バクルで起きたクーデターに石油メジャーアープコ社は震撼した。
新国王スレイマンには反米の気配が紛々で、油田の国有化を宣言する可能性があったからだ。
最悪の事態を回避すべくアープコは石油業界と中東とを知り尽くした人物を送り込む。その男ターク・ケニアンは調達した美女リーを使って巧みにスレイマンに接近していく。
そして、リーもまたある目的を胸に秘めていた。

70年代アメリカはこういう男(と女)の野望を描いた大河ロマンが流行ってたんだろうね。ハロルド・ロビンズが代表選手か?
主人公は大体冷酷でイケメンで性豪。金と女を求めて過酷な任務をこなし……。
まあまあ読めるし面白いとも言えるが、ロビンズに比べるとキャラクターの立ち具合がイマイチで膨らみにかける。

一番引っかかったのはラストの中途半端な後味の悪さ。完全にイランだろう。あんなことするくらいならその前のあそこで終わらせた方がずっといいよ。
俺は女心は解らんが流石にあんなことはせんだろう。この点でもロビンズ(やフレッド・M・スチュアート)に劣る。
0010読後感 ◆VkkhTVc0Ug
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2016/01/03(日) 01:06:45.45ID:+G9NK1TF
「インフォメーショニスト 上・潜入篇 下・死闘篇」テイラー・スティーヴンス(講談社)

多数の言語を操り変幻自在に姿を変え一級の格闘術もマスターしている凄腕の“情報屋”マンロー。
彼女の新しい依頼人は4年前旅行先の西アフリカで消息を絶った娘を捜す大企業の主バーバンク。
破格の報酬を提示され、望まぬ同行者を強制されながらも独自の調査により誰も辿り着けなかった真相へ肉迫するマンロー。しかし一方で何者かに執拗に命を狙われる。一体誰が!?

前々から気になっていた作品。しかし天下の講談社ともあろう大手が500半ばを分冊するなよ。あとサブタイがダセェ(笑)。誰が決めるのかねこういうの。

閑話休題。女の作家がスーパーウーマンを描いたと言えば少し前までは警戒対象だったが、チェルシー以後むしろ期待を抱かせる材料にもなっている。
ただしチェルシーとは違う。あれほどツイストを効かせてはいない。プロットの中にサプライズを仕掛けるタイプか。決して多くない登場人物の中でサスペンスを保持させる腕はなかなか。

それに設定に比して筆致は抑制的だった。むしろ一作目だからもっとマンガ的でいいのではと思ったほど。マンローの背負うものもかなりヘビーだしね。だからもし設定で避けてる人がいたら逆に読んでみれ。

終盤悪しき西洋的価値観が奇襲かけてくるのは大いに気に入らないが、後付けでバランスが保たれたので今回だけは勘弁してやる。
0011読後感 ◆VkkhTVc0Ug
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2016/01/03(日) 14:19:46.70ID:+G9NK1TF
「強襲」フェリックス・フランシス(イースト・プレス)

怪我で騎手を引退し今はファイナンシャル・アドバイザーとして働いているフォクストン。ある日競馬場で観戦中に隣にいた同僚ハーブが銃撃に遭う。
ハーブのスーツから脅迫とも取れるメモを見つけたことから、フォクストンはハーブが何に巻き込まれたのを探っていく。
一方で同居中の恋人クローディアの態度が豹変し、更に旧知の騎手が轢き逃げに遭い自身に疑いがかけられるなど内外にトラブルを抱えながらフォクストンは真相を求めて突き進むが。

代替わり、出版社も変わってシリーズ新規スタートか。
あらすじにちと気になる記述があったので読んでみたが、息子も相変わらずのフランシスだった。つまり70点なのだ。
つまらないとか雑だとかいうのではない。キャラクターも扱われる犯罪のネタも悪くはない。欠点らしい欠点はない。ただただ完成したものが70点というだけなのだ。

これは意識してそうしている、フランシス家家訓なのだろう。敢えて広げない。派手にしない。深みに立ち入らない。捻り回さない。そのくらいのあっさりしたおとぎ話を好む筋に、今も昔も支えられ読まれているのだと思う。

これだけでは何なので具体的なことを書いとくと、ドラマ性が希薄だ。もっと主人公を駆けずり回らせ悩ませディスらせろと思う。
恋人とのことなんかはっきり言ってがっかり。これは現実には大ピンチだけどエンタメ的には全く面白くねーよ。この瞬間ガクンと読書意欲が減退した。この辺踏み込めない限り永遠の70だな。
あと悪役に存在感がないのもマイナスかな。わかりやすい小悪党て感じで。背景の犯罪があんなにスケールでかいのに落差が。

二作目は読まないな。すぐには。
0012読後感 ◆VkkhTVc0Ug
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2016/01/03(日) 14:27:43.92ID:+G9NK1TF
「ロメオ 上・下」エリーズ・タイトル(扶桑社)

美女を誘惑し惨殺するサイコキラーが跳梁跋扈するサンフランシスコ。精神分析医のメラニーはその人物に“ロメオ”と名付け、TV番組で意見を述べていた。
そしてロメオは次の獲物にメラニーを選んだ……。
姉が無惨に殺されたことを知ったカウンセラーのサラは事件担当の刑事アレグロとワグナーへの協力を決意する。
姉と同じTV番組でロメオを弾劾するサラを観ながらロメオは彼女を自分のものにすべく凶器を刃を研ぎ澄ましていた。

精神分析医の処女作。以前他の長編読んでつまんなかったけど、これはエロそうだから読んだ。ただのエロじゃなく背徳的なエロね。
ところがエロからするとがっかりだったのは、ヒロイン貧乳なのよ。最初メラニーが貧乳の描写あったからははーんこれはサラが巨乳の前フリだなと思ったら後にサラも貧乳と判明。
おいふざけんなよ! こんな姉妹何の価値もねーじゃねーか。作者(お前)のコンプレックスを直でぶつけてくるんじゃない! でかい方がいいに決まってるわバカ。
「男は実は…」とかフェミが流した都市伝説真に受けんなよ。価値観もそこは避けて多様化してんだから。

そのせいでクライマックスの読者が待ちに待った凌辱シーンも迫力が不足気味な
んだよなぁ。せっかく揉んだり打ったり手マンしたりしてんのに。言葉責めは良かったけど。
これは是非巨乳女優使ってB級映画にしてくれ。

サイコサスペンスとしての評価もさして高くない。ロメオ自身にはあまり立ち入らず、出来合いの殺人鬼にトラウマを抱える美女が挑むという定石通りの展開。
最初に挑んだ姉の仇を妹がという折角の定石を破れる設定も、姉をすぐ退場させてしまうからちっとも生きていないし。ここは前半の主人公くらいの位置付けでも良かったと思う。エロ的にもその方が楽しめた。
フーダニットも捻りは薄く、すぐ見当つく。
0013読後感 ◆VkkhTVc0Ug
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2016/01/03(日) 14:31:25.15ID:+G9NK1TF
「エレクションセット」ミッキー・スピレイン(早川書房)

戦争が終わって数年後、故郷の町へ戻ってきた一人の男。資産家一族の私生児として産まれ周囲から忌避され続けた男の帰郷は波紋を呼び血生臭い騒動へと発展していく。

長くてつまらなかった。
主人公のスペックや目的を伏せたまま進むから盛り上がらないし、感情移入も出来ない。その場その場の展開を追うばかりでそれが延々続くから苦痛で苦痛で。
スピレインてB級通俗の代名詞みたいな作家だろ? 何でこんなの書いたんだ。

ちょいちょい挿入されるエロシーンがまた短い割にどぎつくて下品。その癖メインヒロインは処女とかアホか。おまけに何故か主人公もそれを尊重して裸で添い寝するだけとかイミフ。

タイガーマンは大丈夫だよね……?
まだ3作残ってるから頼むぜ。
0014読後感 ◆VkkhTVc0Ug
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2016/01/03(日) 15:08:07.77ID:+G9NK1TF
「長い酷暑」リチャード・キャッスル(ヴィレッジブックス)

不動産業界の大物スターが自宅アパートから墜死した。遺体からは殴られた痕が見つかる。
ニューヨーク市警の女刑事ニッキー・ヒートと彼女を密着取材中の敏腕記者ジェームスン・ルークが現場へ向かう。捜査始まる中で、スターが破産寸前だったことが明らかとなり、若い未亡人に疑いがかかる。
更に夫婦共に愛人が複数いたことも判明。怪しげな賭け屋や絵画泥棒も巻き込み事件は容易ならぬかに見えたが。

ドラマの主人公が書いたという設定ね。ちょうどシーズン2まで観てたからタイミングはばっちり。
しかしドラマの中で二人がセックスすると明かされていたから、一作目でそれは早いんじゃないかと不安になったが、読んで納得。ニッキーはモデルのベケットより大分開放的なようで。
何しろドラマじゃそこまで何年もかかってるようだからなぁ。あれは長すぎるよ。ついでに言えば開始時点でニッキーがルークに内心もう惚れてるのもドラマと違うね。

てロマンス関係をだらだら書いたのはミステリーとしてはそこまで質が高くないから。表4(これ使う奴嫌い)に本格とあるがそれはちゃうんちゃう?
仮説を適当に語るくらいだから。まあドラマツヅキーのキャラ萌えとして読めば良いかと。
0015読後感 ◆VkkhTVc0Ug
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2016/01/03(日) 15:15:50.33ID:+G9NK1TF
「クレムリン情報」ロバート・カレン(講談社)

進歩的な書記長ポノマリョフの下ペレストロイカをスタートさせたソ連。
『ワシントン・トリビューン』のモスクワ特派員コリン・バークは情報源の一人であるソ連人ジャーナリストクズネツォフから書記長が急病で倒れたとの知らせを得た。
特ダネを掴んだ喜びに震えながらアメリカへ記事を送るバーク。しかし、その裏にはKGBの影があった。
取材の過程で新進女優マリーナと親しくなったバークは、彼女の境遇のせいもあり次第に追い詰められていく。

オーバー500だが決して冗長ではなくなかなかだった。やはり記者ものに駄作は少ない。
ソ連の街や田園の描写は流石元モスクワ支局長だけあるし、後半の脱出行も手に汗握る見せ場だった。アナログだがこういうのは結構好きだ。
そしてこれもジャーナリスト出身故か、自国側もきっちり黒く書くのがいい。「アメリカの平和」も嫌だが、わざとらしく弱く描いたりするのはもっと気持ち悪い。それがないからいい。

ただしプロットは簡単そうに見えて複雑になりそうでそうでもない。エスピオナージュと呼ぶにはギアがもう一段階は上がらないとなー。
まあでも続編読んでもいい出来。
0016読後感 ◆VkkhTVc0Ug
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2016/01/03(日) 15:17:00.30ID:+G9NK1TF
「恋に落ちた探偵」バーバラ・グレゴリッチ(早川書房)

私立探偵ドラゴビッチは事務所に飛び込んできた依頼人に心を奪われた。その赤毛の美女スザンヌは殺人の容疑から救って欲しいと訴える。
野心的な新聞社の副社長が印刷機の上に転落して死に、現場から植字工として働いていたスザンヌに疑いがかかったのだ。
ドラゴビッチは彼女がまだ何かを隠していると察しながらも依頼を受けることにするのだが、スザンヌは被害者の愛人で脅迫までしていたらしいと判って窮地に立たされる。

以前も言ったけど、古典以外で女が書いたor女が主人公のものはつまらなそうという偏見があるので、本作も少し迷ったのだけれど、あらすじが良さげだったからえいやと読んだ。

うん、まあまあ。本当に平均作て感じ。それじゃ損だね。うんダメだ。作者は元植字工らしくその辺を詳しく描写しているのだがそれをどう取るかにもよるかもね。
真相はあまり意外ではないかな。キャラクターの立たせ方がイマイチなのかも。主人公が鎌をかけたりピンときたり不法侵入したりと推理しないのも影響してるな。せめて一度か二度にしてもらいたい。

クロアチア人という主人公の造形はまあ良いとしてヒロインたるスザンヌは少しく魅力不足ではないか。もうちょっとゾクッとさせて欲しいところ。
ここは女の浅知恵で逆張りしやがったんじゃないかなと邪推して筆を擱く。
0017書斎魔神 ◆BVdqSIZJw0RM
垢版 |
2016/01/03(日) 23:43:48.04ID:hSvVr/mL
やむおえず国内編の方に掲載した論考を転載しておきます。
心して読め!!!(w

313 :書斎魔神 ◆BVdqSIZJw0RM :2015/12/06(日) 19:56:08.77 ID:p+ApBL9Tオースティン・フリーマン「証拠は眠る」を読む。
ソーンダイク博士シリーズ長編中の傑作との評ありだが、
通常はワトスン役のジャーヴィスはちらっと姿を見せるだけで、
語り手も別な人物(若手弁護士)というやや毛色が変わった作でもある。
さすがに今読んでみると、売りである薬物に関する蘊蓄がうざく感じられ、
語りのテンポも悪い。ヒ素入りローソクで毒殺ってのは斬新で面白いが、
まあ、これを読者に推理して当ててみろってのは無理筋ですな。
それに短編でさらっと書いた方が際立つトリックかと思う。
原題の「As a Thief in the Night」って?
0018書斎魔神 ◆BVdqSIZJw0RM
垢版 |
2016/01/03(日) 23:44:57.14ID:hSvVr/mL
316 :書斎魔神 ◆BVdqSIZJw0RM :2015/12/12(土) 18:58:08.55 ID:L8LYizjGハリー・カーマイケル「リモート・コントロール」を読む。
ふーん、結構書いてるのにまだ多くのミステリファンにも知られていない
作家ってのはあったもんである。
一見、単なる交通事故や自殺に見えた事件の背後には、男女関係絡みの
隠れた真相があったというお話。
英国舞台の謎解き主体なサスペンスものでありながら、
主人公の一人である新聞記者の言動が諸にハードボイルドのノリなのが
異色に感じたが、解説によるとこの線も書いてた作家とわかり、
納得、納得・・・
バディもの(相棒は保険調査員、むしろ本作は中盤から彼氏が主役級であり、
探偵役)のテーストもある気軽に読めるエンタメとは言い得ようか。
0019書斎魔神 ◆BVdqSIZJw0RM
垢版 |
2016/01/03(日) 23:46:09.96ID:hSvVr/mL
320 :書斎魔神 ◆BVdqSIZJw0RM :2015/12/20(日) 21:44:18.02 ID:AVyYg/wRマイケル・イネス「証拠は語る」を読む。
大学内で発生した隕石による殺人事件、おなじみアプルビイ警部が
偽装殺人と見破り見事に犯人をあげるまでの顛末を著者十八番の
文学談義をたっぷりまじえて描く。
創元の作品集「アプルビイの事件簿」は面白く読んだクチだし、
大乱歩が高評価した「ある詩人への挽歌」、
邦訳時に年間ミステリランキングにベスト作品入りした「霧と雪」は
それなりに面白く読んだのだが、
(「アララテのアプルビイ」は異色作ぐらいの印象しかないが)
本作はSSも顔負け(マイコーはモノホンな大学の先生だしな)
ペダンティズム連発に辟易でしたわ(w
正直言うて、一般の日本人ミステリ読者向きなマイコー未訳作品って
もう無いんじゃね?

321 :書斎魔神 ◆BVdqSIZJw0RM :2015/12/30(水) 20:02:08.76 ID:ZGwQXXrpオースティン・フリーマン「ポッターマック氏の失策」を読む。
ソーンダイク博士シリーズの短編「歌う白骨」等の途叙ものの嚆矢
として著名な作者の手になる同シリーズ長編途叙ミステリである。
解説によれば倒叙ものは長編では本作と未訳作品がもうひとつあるのみとか。
まあ、内容的にはDNA鑑定が当たり前だのクラッカー(wとなってしまった
現代から見れば、オークションで古代エジプトのミイラを買って来て
死体に偽装とか、もうトンデモ以外の何物でもないが、逆に今読むとこの
辺が面白いとも言い得る。
型を作成しての足跡偽装なども同様だ。
クラシックではあるが、タッチは医学者作家らしい淡々としたものであり、
妙にリアルな面さえある。
楽しい謎解き物語を期待すると外れですな。
まあ、そういう作家ではないが。
0020読後感 ◆VkkhTVc0Ug
垢版 |
2016/01/04(月) 18:12:20.11ID:OZ50ssh3
「英国モダニズム短編集 自分の同類を愛した男」井伊順彦編(風濤社)

フリーマン、セイヤーズ、アリンガムとミステリーも含んだアンソロジーなので。
ミステリーは計5編。この中だとアリンガム「家屋敷にご用心」が一番かな。
苦手な大おばから依頼を受けたキャンピオン。彼女が旅行から帰宅すると何者かに侵入された形跡があり更に謎の住所を記した封筒が見つかったという。当該住所を捜すキャンピオンだが見つからない。
そんな時同じ住所を捜す美少女が現れ……前例がある気がするし本格ではないが、上手いネタ。

セイヤーズ2作はセールスマンモンティのシリーズ。一発ネタと忙しいネタ。いかにもあの頃ありがちなミステリー短編。
フリーマン2作はお馴染みソーンダイクもの。粉やら蝋やらから真相を推理していく面白さは相変わらず。だが一見科学的なんだがその実妄想的でもあるのが時代の限界なのかな。
しかし「謎の訪問者」の動機にはアッとなった。引っ掛かったなこれは。
あと個人的にはフリーマンの持ち味であるロマンスが欲しかった。

続編も読む。
0021読後感 ◆VkkhTVc0Ug
垢版 |
2016/01/04(月) 18:14:47.65ID:OZ50ssh3
「犬はまだ吠えている」パトリック・クェンティン(原書房)

アメリカの片田舎ケンモアで娘ドーンと暮らすやもめの医者ウェストレイクは狩猟クラブの仲間たちとのキツネ狩りの最中、腕と頭とを切断された女性の死体を発見する。
隣町からきたコブ警視によって保安官代理に指名されたウェストレイクは犯人探しに協力することになるのだが、凶行は一度では終わらなかった。
次に犠牲になったのは何と住民たちから敬意を集めていた名馬だった……。

クェンティン別名義のシリーズ第一作。
ミステリーとして評価するならば、さほど難易度は高くないと言える。メインの謎は中盤までに気付くし、「そりゃないやろ」と突っ込みたく箇所が2つ(泥棒後と上島)はあった。

ただ、クェンティン描く本格はキャラクターを書き割らずドラマを背負わせるのでそれがプロットに肉付いて読み応えが生まれるし、何よりドーンが可愛い!
ロイス・ダンカン「殺意が芽生えるとき」の娘の描写と比べるとストレートだが、よい。
でも成長するにつれて男絡みで父親に反抗するようになったら嫌だなぁとか一抹の危惧を抱いていたら解説で12歳まででシリーズ終了と聞いてホッ。流石解ってらっしゃる。
0022読後感 ◆VkkhTVc0Ug
垢版 |
2016/01/04(月) 18:19:30.72ID:OZ50ssh3
「熱砂に聖都を探せ 上・下」ダニエル・イースターマン(二見書房)

ユダヤ系アメリカ人の考古学者ローゼンはシリアでの発掘調査中に何者かに命を狙われた。辛くも撃退したが大学の研究仲間たちが皆殺しにされたとの知らせに驚愕するローゼン。
やがてその魔手は家族にも……真実を究明する決心をしたローゼンはパレスチナ人のガイドレイラを雇い幻の遺跡を求めて砂漠へと踏み込む。

まだびっくり箱だった頃の二見文庫から。秘境冒険もの+伝奇といった感じ。考えたら伝奇って強固な宗教観を持つ欧米や中東の方が馴染むね。
しかし本作はつまらない。盛り沢山なのにつまらない。長くて苦痛だった。

イスラエルとパレスチナとの描き方もまあそれなりだし、砂漠の探険から日記体のスリラーから歴史謀略アクションぽくなる終盤までプロットはよく練られていると思う。ラストの捻りも買う。
だが肉付けが足りない。主人公たちの描写がストーリー展開に追いついてない。だから筋書きを追う退屈さに襲われる。幕切れに突飛な印象を受ける。

こういう立ち位置の作家稀有そうだから大事にしたいがそのためにはもっと精進を。
0023読後感 ◆VkkhTVc0Ug
垢版 |
2016/01/04(月) 18:21:45.28ID:OZ50ssh3
「ピルグリム 1〜3」テリー・ヘイズ(早川書房)

“青の騎手”という通称で知られた元凄腕スパイの男。本を執筆し警察に僅かな協力をするのみだった男をかつての上司が呼び出した。
大規模な細菌テロでアメリカ壊滅を企むテロリスト〈サラセン〉の存在が確認されたため、その正体を突き止めてもらいたいと要請されたのだ。
男は探索の過程で様々な困難を乗り越えながら〈サラセン〉に迫っていく。

本作は失敗作である。なぜなら2巻から抜群に面白くなるからだ。1巻は冗長だった。主人公の物語は良かったが、テロリストの方が動きに比して分量が長すぎると思った。
しかし2巻からグンとギアが上がる。〈サラセン〉に迫るため取り組まなければならないトルコでの殺人事件の捜査が魅せるのだ。解決するのは困るが捜査も継続しなければもっと困るという流れ。
この状況下で男が試す一か八かのチャレンジは本格ミステリ顔負けの奇抜なアイディアで感心した。日本の戦前に先例がありそうな雰囲気のもの。犯人の造型も安易と言えば安易だがやはり引っ張られてしまう。
殺人事件のためにイタリアに行ったりして、この目的達成のためそれぞれ独立したイベントをクリアしていく24的というかRPG的というかそういう面白さガール。
その他蛮行を敢えてやったり罠を張ったりしてその進行のサスペンスで読ませるのも上手い。

こういうのは脚本家の本領といったところだろうね。ただし、それ故の欠点もあるやに思う。何かと言うと、偶然が多いのだ。
あれとこれとが実は繋がっていたとか、あれもこれも同じ場所だったとか、たまたま助かったとか、ギリギリに起きたとか、読ませられながらも何度か首を傾げた。
向こうのペースに乗って一瞬一瞬を観ていく媒体とマイペースで読めて容易に後戻りできる媒体との差だね。終える前に我に帰っちゃうからね。

とまれ、第二部も読んでもいい出来だった。読む前は3巻×三部作とかふざけんなと思ってたが、許そう。
0024書斎魔神 ◆BVdqSIZJw0RM
垢版 |
2016/01/16(土) 18:56:46.40ID:+y2ahAHO
ナサニエル・フィルブリック「白鯨との闘い」を読む。
文学「白鯨」の元ネタとなった海難(マッコウクジラ襲撃による難破)を描いた
ノンフィクション、ゆえにエンタメ(冒険小説)的面白さや文学性を求めるのは
お門違いなのだろうが、地元(捕鯨基地として知られたナンタケット島)の
地味なノンフィクション作家の手になるせいもあるのか、航海に出るまでのページで
退屈を催してしまった。航海中の留守番妻たち用の張形(呼称が「うちの人」だった
というのは悪いがワロタ)の話とかはさらっと書かれていて面白くはあったが。
0027名無しのオプ
垢版 |
2016/01/17(日) 20:54:47.57ID:eg1kG+a6
>>26
>書斎魔神にどうしても我慢できなくなったり反論したくなった場合は、

と言っても肝心の書斎が見ていなければ、こちらの反論や罵倒も、独り相撲に終わるのでは?
002826
垢版 |
2016/01/17(日) 23:23:32.04ID:UmFFwmQe
>>27
25氏のように嫌がらせに反応する人が出て
しまいにスレが罵倒合戦になって荒れるのを防ぐ防御策と思ってください

あと、ご本人はそれらのスレをチェックしてしばしば逆上して書き込んでくることもあります
存在が気になってしょうがないらしい(その分本スレが静かになることもあります)

他に何かあれば当該スレでお願いします
0029読後感 ◆VkkhTVc0Ug
垢版 |
2016/02/05(金) 19:00:11.83ID:tV11TuWN
「平家伝説」半村良(角川春樹事務所)

慎ましく平々凡々と生きてきた青年浜田五郎は、運転手として雇われている高村家の出戻り娘敏子と恋に落ちる。
どこか気まぐれで謎めいた敏子は五郎を振り回し、やがて彼の背中にある痣に興味を示す。それは鳥の形をしていて、五郎の行きつけの銭湯の主人によると平家の財宝の手掛かりになるというが……。

騙された……。もうさ、男女のゴタゴタを書きたいならはなからそうしろよ。伝奇ぽくしないでくれ。
いくら平家の蘊蓄傾けようが宝の隠し場所を推理しようが最後にオチをつけようが、やりたかったのはそれだというのは明らかジャマイカ。
そっち先行で伝奇は後付けだろ。萎えるわ〜。
0031読後感 ◆VkkhTVc0Ug
垢版 |
2016/02/05(金) 19:03:13.41ID:tV11TuWN
「カードの館」スタンリイ・エリン(早川書房)

元ボクサーの用心棒は、名家の美しい未亡人から一人息子の家庭教師に雇われる。そしてが足を踏み入れた屋敷は奇妙な人間関係と言い知れぬ悪意が渦巻く場所だった。
息子を脅かす何かに怯え神経をすり減らす未亡人を怪しみながらも惹かれてゆくは秘密を探ろうとするも巨大な落とし穴にはまっていく。

何やら古めかしいだとか冗長だとか批判のある作品のようで、確かに長い割にはそれほどのストーリーではない。
ただ、駄作と切り捨てるほどでもなく、定番の巻き込まれ型冒険物語が好きな人には格好の暇潰しだろう。訳者が言うように観光小説としての趣もある。
ヒロインがあっさり裏切ると思わせておいて……というのはメタな意味でも上手いと思った。
「非情の切り札」DVD化してくれ。
0032書斎魔神 ◆BVdqSIZJw0RM
垢版 |
2016/02/07(日) 16:53:52.73ID:BnV9xlgM
E・D・ホック「夜はわが友」を再読。
再読に耐え得る面白さあり。
シリーズキャラものとは異なる、文学性すら感じさせる作まである。
早速だが、お待ちかね収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「黄昏の雷鳴」
ちょいカッコ良さ気なタイトル期待させるが、鬱でもない意外にあっさりしたエンド。
その点でやや期待外れな感はある。
・「夜はわが友」
これも良な邦題、それはともかく内容的には表題作になるほどの出来かというと、
いまひとつ疑問が残る。探偵役の夜型人間の作曲家ジョニー・ノクターンは面白いキャラ
ではあるが。
・「スーツケース」
解説にはホック流「シンプル・プラン」とあるが、これは言い過ぎ。
オチもそれなりに面白いものの、あれほどの残酷な展開による疾走感は無いです。
・「みんなでピクニック」
これはピクニックという米らしい日常風景の中で繰り広げられるサイコ・ミステリ。
でも、まあホックにしてはそれだけとも言い得る出来か。
・「ピクニック日和」
前収録作と同じピクニックねただが、こちらは謎解きあり。
何かサム・ホーソーンものに相通じる雰囲気の田園ミステリに仕上がっている。
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