川岸の遠くでキャッチボールをする少年たちがいるのが見える。
人通りがないのを確かめ、河原の土手に重い腰を降ろして俺は首を抱えて悩んでいた。
あれは数日前に彼女に会えなくなってからだ。
いや、実際は会えているのかもしれないが、ここ数日は骨を折ることばかりだった。
そして今は此処へ足を運んだ。次はどうだ。
残りは腕次第だ。手を焼くことも、それで終る。
煙が昇る空を見上げ俺は思った。「さようなら」と。