その女テロリストは日本に来ていた。
「日本が一番稼げるのよ。」
彼女は不敵に笑った。

彼女の仕事はいつも完璧だ。
依頼を受けたターゲットを確実に仕留めていく。
大抵は屈強な男だ。しかし、そんなことは彼女には関係が無い。

華奢な体で力もそんなに強くない。
特徴をひとつだけ挙げるなら、常に右手に武器を持っていることだ。
テロリストとしては当然のことか。
「武器?違うわよ。これは私の体の一部よ。」
彼女は平然と言い放った。

ド〜ン!
彼女の足元に大男が倒れ込んだ。
既に意識が無いようだ。
今回も彼女の仕事は完璧だった。
倒れたターゲットを背に仁王立ちになった彼女は、群衆を見渡してニヤリと笑った。
…そして静かに腰を下ろした。