ディクスン・カー(カーター・ディクスン)Part20 [無断転載禁止]©2ch.net
「かくして殺人へ」なんかも(作中の犯人ではなく)
作者カーの「仕掛け」にはアアッ!と驚かされたものね
皇帝、帽子、僧院、カプセルと、子供の頃に接した作品から
カーはずっとこの「足元がひっくり返るような驚き」を
味わわせてくれて楽しい
「五つの箱」は見せ方でもっと驚かせられた惜しい作品
日本ミステリ史においてやたらもてはやされている
あの作品に先行している、と言ってもいいはずなんだけどw 五つの箱の死と皇帝のかぎ煙草入れの評価が逆になる世界がもしかしたらあったかもしれないのもギリギリを攻めるカーの面白いところ >>334
確かにあの作品と「五つの箱の死」は発想が同じなんだよ。こっちは着地が決まらずこけたけど。 五つの箱の死、もし例の趣向で突き抜ければミステリ史に残る作品として語り継がれたかもしれないけど
一応フェアネスを最低限担保した結果、インパクトが薄まってしまったという印象
例えば、もしメル欄が犯人という形だったら相当衝撃だったと思う
あるいは、新本格以降のやり方で手記や場面転換を処理できていたら……など色々と妄想が止まらない作品 >>335-337
失敗は成功の母
結局、「五つの箱の死」があったからこそ、その失敗を踏まえて「皇帝のかぎ煙草入れ」が生まれたってことではないの? >>325
『剣の八』はカーでもワーストに挙げる人がいるほど評判良くないからどんなに酷いのかと思って読んでみたら
意外と楽しめた作品だったな 逆に評価が高すぎたせいで思ってたほどではなかった作品もある
江戸川乱歩がカーのベスト1に選んだ『帽子収集狂事件』は読む前はさぞかし凄い作品なのだろうと期待して読んだが
ちょっと拍子抜けする作品だった >>340
乱歩は独特の感性を持っているし、「悪訳かつ抄訳を読む」か
「自分(英語が苦手)で原書を読む」だったから
仕方ない部分もある・・・・・・ 帽子は「当時新しくその後テンプレになったアイデア」だしね
戦後の横溝正史もあのアイデアを10回以上は使いまわしてる
その横溝が「帽子」は
「あんなトリックそれまで見たことなかった」
と驚嘆してたんだから >>339
剣の八は展開から人物模様まで「三つの棺」のネガみたいな作品
これから再評価されてほしいな
新訳が読みづらかったからなあ
再新訳を藤原で 唯一、カー作品でかばいきれなかったのは「赤い鎧戸のかげで」かなー。
ありゃだめだ。 『三つの棺』読了
絶対に無理だと思える不可能犯罪、過去の因縁を絡めたスリリングなストーリー、密室講義、意外な犯人
などなど小説を面白くする要素ばかりが詰め込まれていてカーの最高傑作に挙げる人が多いのも納得の作品だった
しかしトリックの真相は賛否両論になるのも納得できる代物であったな
いつも以上に複雑すぎる内容といいカー初心者には向かないと言われるのも分かる作品でカーを何作か読んでから三つの棺に挑戦したのは正解だったなぁ カーの二大密室ミステリー
初心者向け→ユダの窓
マニア向け→三つの棺 カー初心者が「三つの棺」読んだら
なんじゃこりゃあ!?ってなると思うわ 正に俺だわ
壁投本だったわ
>>346
カー未経験者に贈る言葉は
「窓から入り、棺に収まれ」だな ユダの窓読みやすいからね
割と誰が読んでも面白いと感じるのでは ユーモア要素はHMの方が強いからそのシリーズからおすすめしたい気持ちはある
フェル博士の囁く影も不可能犯罪・怪奇趣味・ロマンスとカーの色が強くておすすめしたいけど >>349
法定ミステリだから初心者向けじゃないという考えこそ木を見て森を水だな
>>350のいうとおり『ユダの窓』は読みやすいし、法廷ものだから難解なんてことも全然ない 「ユダの窓」もそうだけど、あのころの作品のお約束で、途中で必ず容疑者らしきひとが逃げ出しちゃうんだよな。
これはカーだけではないけど。 代表作だけど初心者に向かない名作
クリスティー「アクロイド殺し」
クロフツ「樽」
カー「三つの棺」 >>354
アクロイド殺しはむしろ初心者の間に読むべき作品だろ >>355
そうだね
「アクロイド殺し」は日本の新本格でも多用されているメ欄の最も基本的なバージョンだから初心者の内に読むべき作品だね
クリスティの作品で初心者向きじゃないのは「ゼロ時間へ」「ねじれた家」「無実はさいなむ」といった中期以降の作品だな
作品の狙いが謎解き以外のところにあるので初心者は魅力が分かりづらい 個人的には爬虫類館とかもトリックとロマンスと笑いが揃っていて
カーの伏線の上手さも味わえるので割と初心者向けじゃないかと思ってる ミステリ自体の初心者と、その作家の最初の一冊とでは別の話 すまん、途中送信してしまった
ミステリ自体の初心者と、その作家の最初の一冊とでは別の話なので、ある程度ミステリのルールや定型を知った上じゃないとアクロイドの衝撃は味わえないんじゃないかな >>360
それはそうだが、君と俺では多分想定している初心者のレベルが違う
俺が言っているのはマニアレベルになってから読むべき本ではないという意味
それまでにアクロイドのアレンジバージョンのトリックをいくつも読んでしまっていまさらアクロイド殺しを読んでも驚けないだろうし、読むまでにネタバレ喰らう可能性も高い。
10冊20冊ほど読んでミステリーとはどういうものかを理解したなら、そのうえでなるべき早く読むべき作品 ディクスカの作品は何冊か読んでるんだけど、なぜか印象が残らない
話も結構ド忘れてる 初心者の基準としては、クリスティをアガサと呼んでもとくに恥ずかしさを感じないってところでしょうか というかヘイスティングスなのかヘイスティングズなのかどっちだよハヤカワ そんなことより
エルキュール・ポワロなのか
それともエルキュール・ポアロなのか フランス語風発音なら、最後の音はHになるはずだから
「pアホ」
だな >>362
トリック重視の作風だからな
関係の無い個所は流し読みしてるからだろ
クリスティのようにロジック重視の作品だとどこに伏線が隠れてるか
分からないからじっくりと読む 再読以降は関係ない部分が楽しい
ボケ重ねやラブコメ、むりやりオカルトに引き摺り込もうとする場の空気など クリスティが「ミスディレクションの帝王」と呼ぶカーの伏線を
読み飛ばせるなんて業腹だなあ
クリスティを読み返すのはとても楽しいけど、伏線に関しては
「こんなチョロっとしか書いてないのなんか分かるわけねーよ!」
「こんなのから推測しろって、いくらなんでも無理があるだろ!」
と思っちゃう事が多かったからなあ
カーは逆に「ああああああああ!確かにそう言ってた!」と
のたうち回り地団太踏むものが記憶に残ってる
帽子収集狂のビットン嬢のおしゃべり、白い僧院のブラインド、
連続殺人(自殺)のアルバム、貴婦人の家でのじゃれ合い、
皇帝のあれやこれや…ひいき目かもしれないけど
(だから囁く影とか青銅ランプとか、もっといけしゃあしゃあと
図々しく証拠を描写してくれて良いのに、と不満になる部分も
あったりする)
横溝正史はカーの「隠すんじゃなくて、堂々と見せながら
見ている側に別のものを見ていると思い込ませる」伏線の
置き方をよく学んでるなあ、と思わされる作品が多い カーの作品はトリックが強烈だから
どうしてもwho?がhow?の陰に隠れがち >>371
ロジックを重視しているのはクイーンであってクリスティはプロット重視
>>374
確かにカーは伏線やミスディレクションもうまいけど印象に残るのはやっぱりトリックだよなあ ディクスカやエラクイは文章が硬い感じ
アガクリは赤川次郎みたいな軽さのある分隊 実はフーダニットとして巧みなのがカー、
ハウダニットはクリスティみたいなことを法月か麻耶が後書きで書いてて、
印象とは逆っぽいけど、よく考えると確かにそうかも?と思ったことがある ハウダニットがクリスティといわれても全然ピンとこないけどな
クリスティのアリバイや不可能犯罪トリックって手垢のついたトリックばかりでそれを話のく組み立て方で面白くしている
つまり、プロットのクリスティ カーのトリックというやつは、いつだって「誰が犯人か」を隠して、
「えっ、こいつが犯人だったの?」と驚かせるためのものでしょ
カー自身もはっきり「犯人は重大な嫌疑をかけられた人間で
あってはならない」と言っていたような
ユダ、三つの棺の密室も、皇帝や帽子収集狂のドラマも、
連続殺人や魔女の隠れ家、一角獣などの奇々怪々も、
そして囁く影や貴婦人の長い時間を賭けた犯罪も、みんな
犯人を知った瞬間の、「えええええええ〜っ!」という感覚を
支えるための仕掛けでしかない、もとい、その驚きを最大限
発揮させるためのシステムだったわけで
(個人的にプレーグ・コートが好きになれなかったのは、あの
犯人があまりにも何重にも何重にも嫌疑を外そうとしすぎて
やり過ぎの属性トッピングになっていると思えることが、原因
だったりする。まあ連続とか爬虫類館とか死者はよみがえるの
犯人が大好きというヘンな趣味のワタシだからかもしれない) カーの作品で、日本のアリバイトリックものみたいに
「アイツが犯人に間違いないんだが、どうやってあの密室で
被害者を殺せたのかが分からないから立件できない」なんて
話はほとんど存在していないとしか思えない
ひとつだけ「ああ、やっぱりあいつだったのか」と思わせる作品が
あるけれど、あれはその「犯人像」こそが驚きのキモになっているし
(ん?そういう作品は結構あったかな)
「犯行手段だけが素晴らしくて犯人も動機もミエミエだった」という
作品はカーの著名な作にはあまりないと思うんだがなあ >>379
よくわかる。「五つの箱の死」や「貴婦人として死す」が典型。
ズパリいえないが、カーを読み続けている人には言わんとしていることがわかるだろう。 >>379
フーダニットがうまいことに異論はないけどやはり印象に残るのはトリックの方だなあ
猫と鼠の殺人のようにトリックがあまり目立たない作品なら犯人像のほうがいんしょうに残ったりりするけど 要するに犯人の隠し方がワンパターンで、それアンフェアぎりぎりだよなーという隠し方。
「貴婦人」はセーフで「五つ」はアウト。 カーで完全にアンフェアだろ…と思ったのは「死者はよみがえる」だな
あれは真相分かった時は呆れたが、それでも面白い作品だったと言える >>377
そもそも法月か麻耶は具体的にクリスティのどのあたりの作品を指してハウダニットはクリスティなんていってるの?
クリスティのハウダニットなんて大したことないでしょう まぁ逆張りというか一般と違う見方みたいなの、法月は好きそうだよな >>381
「カーを読み続けている」ことで物凄い驚きを与えられたのは
「読者よ欺かるるなかれ」だったなあ
あ、ネタバレになるかな?
いや、普段のカーだとああいう人は、どんなに怪しい行動を
とってても犯人にはならない、っていう安心感があったかと… クリスティが「ハウダニット」っていうのは分かる気はする
犯行の時にどんな風に密室を作ったか、っていう短時間の
犯行方法じゃなくて、「その相手を抹殺するために単独犯人
あるいは犯人たちは、どのように被害者に接近し追い詰め
犯行におよびそれを誤魔化す工夫をしたか」っていう長い
スパンの犯行手段あるいは犯行経緯が、読者が読んでいて
想定したものをひっくり返すように作ってあるというか
ナイルに死す、エンドハウス、葬儀を終えて、マギンディ夫人、
スタイルズや予告殺人もそうした部類か
まあポワロのクリスマスとか杉の棺とか白昼の悪魔とか
シタフォードとか猟人荘とか、そのものズバリ犯行手段が
カーもびっくりみたいなものも多いんだけどw >>389
普通はそこでいう短いスパンの犯行方法がハウダニットであって、長いスパンの犯行方法をハウダニットだというのは強弁すぎる。
そんな犯行経緯の全体像をハウダニットだといいだしたら本格ミステリの謎はすべてハウダニットになってしまうよ。
アリバイや密室や凶器消失や死因不明などの一見不可能に見える現象をを解き明かすのがハウダニット >>380
>どうやってあの密室で被害者を殺せたのかが分からないから立件できない
つ 『孔雀の羽根』 >>388
それって村祭りで占い師が云々の話だっけ? カーキン音頭をもじったカーキチ音頭をどっかで目にした記憶があるんだが
誰か覚えてるヒトいる? 昔ミステリマガジンにのった読者投稿のマンガなんかも忘れられてるだろうな ようや、念願のく高木彬光の「大東京四谷怪談」を読み終えた。
いうまでもなく「火刑法廷」を日本に移したらこうなるという作品に挑戦したもの。
前半、被害者達と容疑者達一族ののからみが全くわからず、なんだかわからない。
病院の密室トリックは本家「火刑法廷」まんま。(困難は分割せよ)
致命的なのは、日本人読者は「四谷怪談」の筋、歌舞伎でみんな知っているという前提がつらい。
お岩さんぐらいしか現代の日本人はわからんからなー。
落ちも一緒だった。
失敗作であることは間違いないけど、カーが好きなのはよくわかった。 >>395
あれはシリーズ全作を順番に読んで意味がある・・・・・・と言いたいが
続く「現代夜討曽我」「仮面よ、さらば」はミステリとしてダメダメだから難しいところ。
(病気の関係で10年以上開いてしまったからしかたないけど) >>396
失敗作とは言い過ぎだった。意欲作。
カーファンには必読の作品と言っておこう。 煙草に毒薬を仕込む作品てなかったっけ?
創元で多分ここ10年くらいの新訳だったと思うけど >>397
当初の構想だと「匿名(女流)作家の体で連作を短期間に集中して発表」「歴史推理 → クリスティ オマージュ
→ カー オマージュ → クイーン オマージュと変化」「最後に探偵役と作者の正体を明かす」
という一大プロジェクトだったのが、脳梗塞で倒れてグダグダになったらしいですね。
(完結させてくれただけありがたいですけど) >>401
ああ、そういう壮大な構想だったんだ。じゃ、その点も評価しなきゃね。
執筆当時はわからんが、現在の読者に「四谷怪談」というのが辛いのよね。
前提知識がなくて。。 >>400
ああそうだったけ
文庫の解説で、その煙草トリックが何かの作品のオマージュらしい
と読んだ記憶があるんだけど、何だっけ? よるある読了
地図見た瞬間に感じたことがやはり重大トックリだた 久しぶりにカーを
連続自殺事件読み始めた
3回目だ
トリックは憶えているがストーリーはさっぱり、犯人も憶えていない
恋愛要素とお笑い要素で楽しめている
この頃のカーは軽くて読みやすいな NHK FMで夏休みカーのラジオドラマやってくれたら人気出ると思うけどなー。 帽子の奴を昔読んだけど
前置きや脱線にさくページがかなり多かったような 昭和30年代はじめにNHKで一編放送したことがあったらしい カー作品も落穂拾いになってくると
結構なお値段になってるね
文庫で2000円超えとか
これなら新訳の方からいってみるかな かなり以前に囁かれてた
カーの孫が日本でミステリー作家説はその後どうなった?
当時は舞城説が有力だったよな >>413
どーでもいい関係ないスレ違いな話だが
某「ゴールデンカ○イ」の鶴見中尉が創元文庫カバー絵より顎髭分本文のアンリ・バンコラン像に近い件。
特に最終巻。 「相棒」観ながらいつも
杉下右京ってアンリ・バンコランより冷酷じゃね?とか思う >>366
ハヤカワはポアロで統一
今は絶版になってるけど新潮文庫のは中村妙子さんと蕗澤忠枝さんで表記が違ってた ハーキュー・ポワロゥが実際の音に近いな
ファーストネームの由来はヘラクレス 「月明かりの闇」読み終えた。個人的にチャールストンはいったことがあり、
懐かしかった。サムター要塞にもいきました。
確かにポルターガイストの家とかあって、夜観光にも行った。
コロニアルな雰囲気のあるいい街並み。
作品については、まぁ。。カーだからo.k >>419
よく読み通せたね
最初の50ページくらいで
もう引っ張っていく力が弱すぎて
飛ばし読みになった >>413
有力もなにもその通りだろ
何言ってんだ今更 >>420
ま、何とか。相変わらずのラブコメがきつかったけど。
過去の事件のトリックはひどかった(というかトリックでもなんでもない)
耐性がもうついちゃった。 カーの晩年の作品というと『仮面劇場の殺人』しか読んだことないんだよな
ラブコメ部分がちょっときつかったけどそこ以外は結構楽しめた作品だった気がする >>423
「仮面劇場」はキャラの書き分けがうまくなく、誰が誰だかわかんなくなるのよね。
その点クリスティーはうまい。ま、カーはそこでは勝負してないんだけど。 カーは割と登場人物がワンパターンだからな…
だからちょっと違ったタイプの登場人物を出すと印象に残る事が多い >>425
ヒロインの造形がワンパターン。とても好きになれそうにないキャラばっかりなんだよな。
特に「ニューゲイトの花嫁」のヒロインはいかん。 「青ひげの花嫁」
この作品の評価は?
犯人は意外だが、不可能犯罪性は薄い
話の展開も凝っているんだが空回りの感が強い
ドタバタもちょっと・・・ >>427
よく覚えてないなー。ラスト森の中をヒロインが逃げ回るやつだっけ。 >>413
『ザ・リッパー 切り裂きジャックの秘密』(扶桑社ミステリー)
シェリー・ディクスン・カー(ミシェル・メアリー・キャロル)が、日本来てたのかと思った >>398
『死を開く扉』は高校生のときに読んで密室トリックに感心した覚えがあるのだが駄目なのか? >>430
ネタバレ
↓
あんな方法で弾丸が発射するわけないでしょ
カーで云うところの連続自殺事件 >>431
するわけがないといわれてもその手の知識が皆無なので判断のしようがない
でもトリックの発想は面白いと思った
レビューサイトをみても実現性には疑問が残るが密室トリックとしてはユニークという風に評価している人が多い 海外の作品にも似たようなトリックがあったと思う
入れる場所は違うが実際にあった話というのも聞いたことがある
高木作品の場合は痕が残ってばればれだろう まあミステリの読者は文系も多いから
素直に感心してもしょうがないか