後期作は、組織や機関が前面に出てきて、敵役の魅力があまりなくなっちゃったけど、
初期から中期の敵役は、キャラが立っていて魅力的な悪役が多いね。
「往きてまた還らず」の僧都を筆頭として、
「鬼女哀し」の塚田老人や井形、「ふたたび渚に」の左門、「遙かなる海嘯」の黒沢
「黄金の犬」の田沼や秋沼・・・印象深い悪役が多かった。

山沢に関して言えば、あのキャラは、夢枕獏の魔獣狩りに登場する裏高野の美空(無痛症の僧)に
影響を与えたのではないかと個人的に思っている。
キャラが語る死生観が、どことなく通じてるんだよね。
夢枕獏が寿行にいろいろ影響を受けたのは、本人が公言しているし。