怪しげなテレピの通販サイトで買った冷風扇が壊れたと恩師の山上氏から連絡を貰った家電修理業をしている私は山上氏の邸宅を訪ねた。
冷風扇とは、本体に付属しているタンクに水や氷を入れて使用する簡易クーラーであり、テレビでコントみたいな通販CMがよく流れてる会社で買ったが修理は承っていないとの事だった。
山上氏は取り出した氷をセットして冷風扇を起動させてみせたが、やはり動かない。もう3時間も起動をしようと悪戦苦闘していたという山上氏は汗びっしょりであった。
「もしかしたら」と私は確認をすると電気のブレーカーが落ちていた。
私がブレーカーを上げると冷風扇は起動を始めた。
「これで使えるようになりまよ」
「いやはや、まさかブレーカーが落ちていたとは思いませんでした、こんな事でお呼びだてして申し訳ありませんでした」
「山上さん、私をここに呼んだのは他に理由がありますね?」

私がそう思った理由は何か?