自殺という行為を、小説や映画の物語で飾り立てたかった。
あるいは、小説や映画の物語を燃料として、自分を自殺へと向け煽った。

失恋がなかったら、友人と二人で来ていたら、おそらくは自殺はなかっただろう。
自殺の観念があったとしても、実行することはなかっただろう。
ちょっとした悪い偶然が複数重なったとき、人は対応できなくなることがある。
異国の地での旅の疲れ、何日も会話らしい会話もせず一人旅、孤独感。
鬱の症状が悪化する条件がそろってしまった。