私は、芸能人の子供が何をしようが全く興味はないが、自分に反撃されず、叩ける所は
面白半分に叩いておこう、と言う昨今の日本人の態度には感心しない。

この『不寛容』さは、大麻叩きにも通じるものがある。

精神科医に聞く、日本社会から「寛容さ」が失われている理由
https://www.newsweekjapan.jp/nippon/season2/2018/01/206857.php

<不倫報道をはじめ、このところ、メディアとネット民の双方による過剰なバッシングが目立つ。
その背景にある要因を、精神科医である岩波明・昭和大学医学部教授に聞いた>

・なぜ日本人はこれほど不寛容なのだろうか。

「多民族で構成され、さまざまな価値観と触れ合う欧米諸国と違って、ほぼ単一の民族で構成され、
比較的同質的な集団の中で育っていく日本では、思考や価値観が似たものとなり、そこから外れた
異質な存在を排除する傾向にあります」

つまり不寛容さは、日本特有の「同質性社会」が大きな原因ということ。学校であれ会社であれ、
中心人物の意見を無条件に尊重し、それに合わせた言動が暗黙的に求められる。価値観を
共有するその集団の中で異を唱えれば、「空気が読めないヤツ」と排除されてしまうのだ。

「たばこの場合、規制の内容はともかく、僕ら医学関係者から見て不思議なのは、では
アルコールはどうなのかということ。アルコール依存症は内臓のみならず脳にもダメージを
負う恐ろしい病気です。現在、患者数は何十万人にも及び、治療には莫大な税金が
使われている。そうした観点から見た場合、なぜたばこばかりでアルコールが規制されない
のかというアンバランスさを感じます」

アンバランスな規制には医学的な疑問符が付くが、たばこ規制強化の背景には喫煙者
バッシングにつながる不寛容さがあるということかもしれない。

必要なのは一方向だけの意見に惑わされない、冷静さを伴った客観的な視点だ。
それがあれば不寛容さを廃し、日本はさらなる発展を遂げられるのだろうか。