米国とメキシコは、何十年も『麻薬戦争』の協定を結び、何十万人もの死者を出して、
大麻撲滅を目標に協力して来た。

しかし、大麻撲滅は絵に描いたユートピアだった。
麻薬戦争による死亡者、莫大な経費は割に合わず麻薬戦争は失敗に終わった。

それが、カナダ、アメリカの高品質国内生産大麻の普及、大麻合法化により、
メキシコの低品質露地栽培大麻の需要が減り、卸売り価格は急落し、
栽培面積、密輸出が急落した。

つまり、一人の死者も出さず、経費も掛けずに、麻薬戦争で
為し得なかった事を実現させたのである。

アメリカのメキシコ大麻、コカイン需要急落はメキシコ麻薬カルテルの
資金源を減らし、他の薬物では大麻、コカインの損失を補填できない。

麻薬王エルチャポが逮捕されてアメリカに輸送されたのは、
紛れもなくカルテルが弱体化しているからだ。
そして、カルテルは細分化して益々影響力が薄まっている。

世界は『麻薬戦争』と言う、力と恐怖による政策が失敗であったと認め、
コペルニクス的パラダイムシフトと言う新たな薬物政策に転換している。

近視眼的に物事の一部分だけしか捉えられずに、俯瞰的に全体像を
論じられない反対派は馬鹿だ。