>>18 追記

大麻で幻覚が起きると言う嘘、誇張は、19世紀の精神科医モローによる
非科学的な考察から端を発した事は間違いない。

モローは精神科医なので、精神病の理解と治療の鍵である因果関係と幻覚に重点を置いた。
そして、大麻で精神病が治療できると考えた。

モローは、「人には与えられる2つの生存様式がある」、「第1のものは、宇宙との外界との
コミュニケーションの結果、第2のものは、自己の反映であり、自身の内部から供給されるもの」
であり、ハシッシの助けを借りて、誰もが自由にその領域に入り込めると考えた。

モローは、1830年代にアラブ諸国を旅行中に初めてハシッシュを試みた。
モローは自分自身でハッシシを試し、どんな事が起きるかいくつかの洞察を得た。

モローはハシッシで学ぶ過程で、投与したハッシシの線量と効果との間に特有の関係が
あることに気付き始めた。

小線量では、幸福感、リラックス、倦怠感、無関心感をもたらし、高線量では、
集中力がぼやけ始め、アイデアはランダムに出現し、時間の感覚が歪み、
知覚の鋭敏さはより大きく見えた。 より高線量では、『夢』が脳を氾濫させた。
モローが感じたこれらの『夢』は、精神病による幻覚のようだと思った。

しかし、これらの主観的印象は正しいだろうか?時間感覚の歪みは他の印象を歪ませないだろうか?

ハッシュの供給は限られていたので、モローはハッシシ吸引クラブを設立し、
フランスの有力な作家、詩人、芸術家、芸術家などをボランティアにして、ハッシシの
効果を客観的に観察する事にした。