うーん、やはりスピノザは良い事を言っている。卓越している。

・実体とは「神」である。

・精神と物体は、実体そのものではなく、『実体=神』の「属性」である。

スピノザ(Spinoza):実体、属性、様態
https://qlocozy.com/western-philosophy/spinoza-01/

スピノザは、「自己原因(カウザ・スイ)とは、その本質が存在を含むもの、つまり、
その本性が存在するとしか考えられないもののことである」(「定義1」)

「実体とは、それ自身において存在し、それ自身によって考えられるもののことである。
つまり、その概念を形成するために他のものの概念を必要としないもの」(「定義3」)
であると述べている。

これは、実体とは、他の存在に依存したり影響されたりしない、自分自身にしか
根拠を持たない(「自己原因」としての)存在であり、他に依存しないのであるから、
必然的に唯一の存在である。

つまり、スピノザにおいて、実体とは「神」のことなのであるが、この神はさらに無限であり、
すべての存在を部分として包み込み、世界(宇宙)に遍在する存在なのであった。

神が唯一の実体であるとすれば、デカルトにおいて実体とされた精神と物体はどうなるのか?

スピノザによれば、精神と物体は、実体そのものでは決してなく、実体=神の「属性」である。

つまり、精神と物体は、そもそもが同一の実体に属している性質であり、人間の理性が
実体についてその本質を構成していると認識するもの(1つの実体をそれぞれ別の側面
から見たもの)にすぎないのである(「定義4」)。