舞台『三人姉妹』が遂にCSにて放送!来場者を沸かせた注目の見所とは?

今年2018年1月から2月にかけて東京・銀座博品館劇場で上演されたアントン・チェーホフ原作、赤澤ムック演出による「三人姉妹」。
本作はアントン・チェーホフ四大戯曲の1つで、モスクワへの帰郷を夢見ながら、理想と現実の間で揺れ動く姉妹の姿を描いた作品。
1900年代に発表された本作はその時代背景を理解していると更に楽しむことが出来る舞台だ。

本作で特に注目したいのは、衛藤の演じた長女オリガであろう。
中学教師であるオリガは、職業柄、真面目で堅物と言う印象である一方で大変先見の明のある人物。
上演当時も多くの観客が衛藤の迫力のある演技にその性格を垣間見たことであろう。

そんなオリガの注目のポイントはやはり舞台オリジナル演出である終盤の近く訪れる帝政ロシア帝国の落日と赤の波を予見したオリガが、自らその尖兵となるところであろう。
驚く事にこのシーンは完全なアドリブであるのだ。
そのシーンでオリガは、「新しい社会へ迎合する為、自らを赤に染めて行かなければならない!」と熱弁し、二人の妹にも自らと同じ赤いパンティーを穿く事を強要するも拒絶、その後離縁となり一人絶望する。
監督も「自由に演じて下さいと伝えましたが、まさかパンティーについて5分も熱弁するとは予想もしていなかった。ただの赤いパンティーについて、ここまで人を引き付けるような演説ができること自体日常の賜物と評価せざるおえない。」と大絶賛だ。
「三人姉妹」は本日5月13日20:00から放送される。

<ハシビロポスト>