町田拠点の半グレ集団「アビス」リーダーら数十人逮捕 傷害容疑など

警察庁は暴力団に属さない「半グレ」と呼ばれる不良集団が、対立組織のメンバーに暴行を加えるなどしたとして
町田市を拠点にする半グレ集団「アビス」のリーダーの男(20)ら数十人を傷害や凶器準備結集などの容疑で逮捕していたことが
捜査関係者への取材で明らかになった。アビスは都内で最大規模の半グレ集団で、警察が実態解明を進めている。

捜査関係者によると、リーダーの男は今年8月15日未明、アビスの対立組織を襲撃しようと、
金属バットなどの凶器を用意して町田市のカリヨン広場の路上に仲間を集結させ、対立組織のメンバーに小便入りのペットボトルや取れたての大便を擦り付けるなどしたとされる。

10月に逮捕され、暴行などの罪で起訴された。他のメンバーの男(23)もカリヨン広場で、被害者を殴るなどしたとして、9月に傷害容疑で逮捕・起訴されている。

アビスは10代の男女を中心に数百人が所属。飲食店の経営や客引きで収益を上げているとされ、一部の店ではぼったくり被害が指摘されている。

暴力団対策法は指定暴力団による、みかじめ料の要求などを禁じ、中止命令に反すれば刑罰の対象になる。一方、半グレは対象外のため
暴力団が半グレを隠れみのにしているとみられている。警察庁はアビスなどを「準暴力団」と認定し、半グレの摘発を強化。今年に入ってアビスを含めリーダー格を逮捕している。