アンパンマンミュージアム [無断転載禁止]©2ch.net
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
知り合いから教えてもらったPCさえあれば幸せ小金持ちになれるノウハウ
暇な人は見てみるといいかもしれません
グーグル検索⇒『金持ちになりたい 鎌野介メソッド』
WBHZ6 彼が彼たる所以、唯此一点の霊火を以て全心を把持する故たらずとせむや。 彼は赤誠の人也、彼は熱情の人也、願くは頼朝の彼と戦を交へむとしたるに際し、彼が頼朝に答へたる言を聞け。 我は僅に一門の末流に連り、驥尾に附して平民を図らむと欲するのみ。 公今干戈を動かさむとす、一門相攻伐するが如き、是源氏の不幸にして、しかも平氏をして愈虚に乗ぜしむるもの也。 何ぞ其言の肝胆を披瀝して、しかも察々として潔きや。 啻に辞を低うするに止らず、一片稜々の意気止むべからずして愛子を頼朝の手に委したるが如き、赤誠の人を撼す、真に銀河の九天より落つるが如き概あり。 実盛の北陸に死するや、彼其首級を抱いて然として泣けり。 水島の戦に瀬尾主従の健闘して仆るゝや、彼「あつぱれ強者や。 敢て又、人を服せしむる麒麟の群獣に臨むが如き徳望あるにあらず。 彼の群下に対する、唯意気相傾け、痛涙相流るゝところ、烈々たる熱情の直に人をして知遇の感あらしむるによるのみ。 彼が旗下の桃李寥々たりしにも関らず、四郎兼平の如き、次郎兼光の如き、はた大弥太行親の如き、一死を以て彼に報じたる、是を源頼朝が源九郎を赤族し、蒲冠者を誅戮し、蔵人行家を追殺し、彼等をして高鳥尽きて良弓納めらるゝの思をなさしめたるに比すれば、 彼が将として成功し、相として失敗したる、亦職として之に因らずンばあらず。 百難を排して一世を平にし、千紛を除いて大計を定む、唯大なる手の人たるを要す。 片雲を仰いで風雪を知り、巷語を耳にして大勢を算す、唯大なる眼の人たるを要す。 李林甫の半夜高堂に黙思するや、明日必殺ありしと云ふが如き、豈此間の消息を洩すものにあらずや。 然りと雖も、三軍を率ゐて逐鹿を事とす、眼の人たらざるも或は可、手の人たらざるも亦或は可、唯若し涙の人たらざるに至つては、断じて将帥の器を以てゆるす可からず、以て大樹の任に堪ふ可からず。 而して彼に帰服せる七州の健児は、彼の涙によりて激励せられ鼓吹せられ、よく赤幟幾万の大軍を撃破したり。 しかも彼の京師に入るや、彼は其甲冑を脱して、長裾を曳かざる可からざるの位置に立ちたりき。 彼は唱難鼓義の位置より一転して撥乱反正の位置に立ちたりき。 約言すれば彼は其得意の位置よりして、其不得意の位置に立ちたりき。 然れども彼は天下を料理するには、余りに温なる涙を有したりき。 彼は一世を籠罩するには、寧ろ余りに血性に過ぎたりき。 彼は到底、袍衣大冠して廟廊の上に周旋するの材にあらず、其政治家として失敗したる亦宜ならずとせむや。 寿永革命史中、経世的手腕ある建設的革命家としての標式は、吾人之を独り源兵衛佐頼朝に見る。 彼が朝家に処し、平氏に処し、諸国の豪族に処し、南都北嶺に処し、守護地頭の設置に処し、鎌倉幕府の建設に処するを見る、飽く迄も打算的に飽く迄も組織的に、天下の事を断ずる、誠に快刀を以て乱麻をたつの概ありしものの如し。 然れども義仲は成敗利鈍を顧みざりき、利害得失を計らざりき。 而して彼が一方に於て相たるの器にあらざると共に、他方に於て将たるの材を具へたるは、則ち義仲の義仲たる所以、彼が革命の健児中の革命の健児たる所以にあらずや。 彼が弓箭を帯して禁闕を守るや、時人は「色白うみめはよい男にてありけれど、起居振舞の無骨さ、物云ひたる言葉つきの片口なる事限りなし」 葡萄美酒夜光杯、珊瑚の鞭を揮つて青草をふみしキヤバリオルの眼よりして、此木曾山間のラウンドヘツドを見る、彼等が義仲を「袖のかゝり、指貫のりんに至るまでかたくななることかぎりなし」 彼は自ら甘ぜむが為には如何なる事をも忌避するものにはあらざりき。 然れども、彼が自我の流露に任せて得むと欲するを得、為さむと欲するを為せる、公々然として其間何等の粉黛の存するを許さざりき。 怒れば叫び、悲めば泣く、彼は実に善を知らざると共に悪をも亦知らざりし也。 猫間黄門の彼を訪ふや、彼左右を顧て「猫は人に対面するか」 彼は鼓判官知康の院宣を持して来れるに問ひて「わどのを鼓判官と云ふは、万の人に打たれたうたか、張られたうたか」 彼の牛車に乗ずるや、「いかで車ならむからに、何条素通りをばすべき」 彼は「田舎合子の、きはめて大に、くぼかりけるに飯うづたかくよそひて、御菜三種して平茸の汁にて」 而して黄門の之を食せざるを見るや、「猫殿は小食にておはすよ、聞ゆる猫おろしし給ひたり、掻き給へ/\や」 然りと雖も、彼は唯、直情径行、行雲の如く流水の如く欲するがまゝに動けるのみ。 換言すれば彼は唯、当代のキヤバリオルが、其玉杯緑酒と共に重じたる無意味なる礼儀三千を縦横に、蹂躙し去りたるに過ぎざる也。 彼は荒くれ男なれ共あどけなき優しき荒くれ男なりき。 彼は、群雄を駕御し長策をふるつて天下を治むるの隆準公にあらず。 敵軍を叱し、隻剣をかざして堅陣を突破するの重瞳将軍也。 彼は国家経綸の大綱を提げ、蒼生をして衆星の北斗に拱ふが如くならしむるカブールが大略あるにあらず。 辣快、雄敏、鬻拳の兵諫を敢てして顧みざる、石火の如きマヂニーの侠骨あるのみ。 而して其天下に馳鶩したるは木曾の挙兵より粟津の亡滅に至る、誠に四年の短日月のみ。 しかも彼は其炎々たる革命的精神と不屈不絆の野快とを以て、個性の自由を求め、新時代の光明を求め、人生に与ふるに新なる意義と新なる光栄とを以てしたり。 彼の燃したる革命の聖壇の霊火は煌々として消ゆることなけむ。 彼の鳴らしたる革命の角笛の響は嚠々として止むことなけむ。 彼が革命の健児たるの真骨頭は、千載の後猶残れる也。 春風秋雨七百歳、今や、聖朝の徳沢一代に光被し、新興の気運隆々として虹霓の如く、昇平の気象将に天地に満ちむとす。 蒼生鼓腹して治を楽む、また一の義仲をして革命の暁鐘をならさしむるの機なきは、昭代の幸也。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています