「教育実習生絶頂す」(きょういくじっしゅうせいぜっちょうす)は『薔薇族』1983年夏増刊号に掲載された山川純一の一話完結の漫画である。
山川純一作品の中でも、知名度の高い作品のひとつ。主人公の教育実習生・神谷の隠された狂気が露呈する展開で、他の作品とは異なるサスペンス性の高いストーリーとなっている。

とある中学校に教育実習に来ていた神谷は、生徒からの人気を集め、指導担当の石井からも教師としての素質を期待されていた。
しかしホモである彼は、体育倉庫で石井と二人きりになったときに突然自分の男性器を見せ、あなたのような同性愛者に抱いてほしいとせがむ。

その後二人のセックスを目撃した生徒の森下を呼び出し、やはり男性器を露出したうえでセックスに誘う。

快感に溺れる森下の求めに応じるまま、神谷は森下の首に手をかける。

場面が保健室に変わり、ベッドに入った森下の話から、一連の情事が神谷の見ていた幻覚であったことが明かされる。

実際には石井も森下も神谷の誘いを断り、森下は怒りで首を絞められていた。

保健教諭から神谷が暴走に至った原因の推測を聞いた石井は、神谷に冷たく接してしまったことを後悔する。

その直後、暴れて裸になった神谷が廊下へ飛び出し校内が騒ぎになる。

目の前の石井を払いのけ「石井先生と森下君が待っている」と言い残して去っていく神谷。
彼の精神はすでに崩壊していた。

登場人物
神谷(かみや)
とある中学校の教育実習生。運動能力が高く、生徒からの人気も高いが、実は隠れホモ。石井先生のことが好きらしく、彼に男性器を見せてセックスを誘うが拒否される。これが原因で発狂し、奇行に走る。

石井(いしい)
神谷を指導している体育教師。妻子持ちであり、ノンケ。教育荒廃を憂う等教育熱心であり、神谷の生徒指導に大きい期待を抱いていた。神谷からの誘いを断るが、それが彼の発狂原因になったと悔いる。
森下(もりした)
神谷の教育実習先に通う生徒。授業で返し忘れた巻尺を片付けに行った際、体育倉庫で神谷の自慰行為を目撃、彼に目をつけられる。