「あんたがたどやさ」

今日も上司の八つ当たり 
部下からは不平不満の嵐が吹いて 
ゲンナリとした午前2時

いつもの家路をちょっとだけ逸れて 大きな大きな川の堤防の
内側に降りるとその高い高い堤防が 街の明かりをすっぽり覆って
月がいつもは見えない夜の雲を 白く綺麗に照らしていて
見とれた僕は寝転がる

ああ今宇宙にいるみたい
こんな景色を目の前にしたら あんな小さな人間関係
どうでもいいやなんて絶対に 思うわけもないけれど
ああ今宇宙にいるみたい
それだけでなんだかちょっといい 結構いい すごくいい


あれ
えっ

金縛り 動けない きっと世界は動いているのに
右腕も 左足も 親指も 僕のは全部動かない
空がブワっとフラッシュをたいたように明るくなって
まあ俗に言う光の筋が空から僕の頭の上に
一閃キュピーンと繋がって
空から何かが下りてくるぞ



「ワレワレハ ウチュウ人ダ」

人間ちゃうやん!!
昆布やん!!
ほぼ昆布やん!!