自殺 鬱 ポエム
世間と母に恋愛讃歌で追い詰められ
わたしはその地におもむく
口から暴言を垂れ流し
草結びをしながら
背中にしょったパトラッシュは
薬で疲れ果てている
誰にも邪魔されず
ふたりで遊んだあの畑は
どこにいってしまったのだろうか
シーチキンを缶詰ごと飲み込み
せめて
母の作ってくれたワンピースを着て
救いを求めた
四方八方にむいた手足が
最後までわたしの居場所を隠す さようなら
さようなら
なんて途中かけの言葉なんだろ
さようなら
胡座をかいたチョンマゲが
刀を引き上げ
然様なら
私達は日本人らしく
最後まで言い終わりもせず
理由も仕舞ったまま
さようなら
眠ろうか
さようなら
密葬で 両親の
兄弟の手に触れるまでの道に
高さの丁度良い台の上に拳銃があり
ほんの一秒で手に取り
銃口に指を入れ安堵する
暗く狭い砲身に押し込まれた僅かな指先
指先以外は外で膨らみ
内部を渦巻く何か
言葉が痛み
せがめば体は切り裂かれてしまう
滴るインクにしがみつき
見知らぬ壁に擦り付けた手形
そうして忘れる子どもの手 つきっぱなしの電球に滲む
夜のように暗い体
赤い眼差し
悲しい目
より深い闇を求めて
迎えにきた死神
お前は私の生きる体
死んだ心 砂嵐、そして赤い目玉の様なもの
なにかを殴る音がする
砂嵐、そして白い光の様なもの
なにかを壊す音がする
それはとても煩い夢だ
安らかとは言い難い悪夢だ
問題なのは死ではなく
思考と体の最大の不一致が生む
恐ろしいまでの不快感だ ダークヒーロー
急に突入したトラックに 声を上げ逃げ惑う愚かな豚ども
慌てふためく大人を よそに遠い瞳で 君は惨劇描いてる
「いつか世界が滅ぶといいな」
どす黒い野望トラックに乗り込んで
心の闇広げて 未だ見ぬ興奮へ 君もアクセル踏みこんでいく
いつでも心を満たすのは 勝ち組の転落と他人の不幸
一つ一つの恨みをつないで
たとえどんな邪魔が入ったとしても 止めようとしても
追い詰められたら 法を超えて君ならやる
力強くナイフを掲げながら
遥かなる歴史に名を馳せた加藤みたいにブレルことなく
やれること誰かに伝えたい このトラックに乗せて