2018年1月20日 9:00 発信地:フランス 【1月20日 時事通信社】
 フランスの作家ボーボワール(1908〜86年)の交際相手だった仏映画監督のクロード・ランズマンさん(92)が、ボーボワールから受け取った恋文112通を米国のイェール大学に譲渡した。
 競売商クリスティーズが19日、AFP通信に明らかにした。譲渡額は不明。

 ボーボワールは仏哲学者サルトルの事実上の妻だったが、サルトルの秘書だったランズマンさんと52年から59年にかけて関係を持った。
 ランズマンさんは、自身がこれらの手紙を所持したまま死去すれば、フランスの法律の規定で手紙の所有権がボーボワールの親族に移ることになるため、歴史資料として後世に残すことを目的に譲渡したと説明している。

 ランズマンさんは手紙について「狂気のような恋愛で、二人のことだけに集中している」と明かしたが、当面公開する予定はないという。
 ランズマンさんはナチス・ドイツが行ったホロコーストを題材にした映画「ショア」(85年)などの作品で知られる。

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