ふまれてたんぽぽひらいてたんぽぽ   山頭火

あるけばかつこういそげばかつこう   山頭火

こう見てみると自由になる型というものがあるらしい。
もちろん山頭火はそれを歩いて会得したんだろう。
二つの句の「たんぽぽ」「かつこう」は季題を越えた
身体の韻律となっている。
山頭火が歩いた後にはたんぽぽが咲き、後ろ姿からかつこう
の声が鳴きわたる。
後ろ姿に時雨ばかりではないよ。
私は好日性の山頭火の句が好きです。