お話6

するとその時一陣の風がひゅーと吹き抜け、、、、
あらら、山家もじいもばあも娘も消え失せて、、
気が付けば西行は一本の松の大樹の根元に寄りかかって居眠りしていたのでした。
西行思うにこれは私の慢心を諫めるために
和歌の神様が3人に姿を変えて夢に現れたに違いないと、、、、。

それより後には
西行、
いいよ和歌の道に精進して
のちには日本一の大歌人となったというお話です。

おそらくは
じいさまが住吉明神、
ばあさまが人丸明神
孫娘が玉津島明神
だったのでしょう。
ちなみにこのお三方は「和歌3神」といわれる神々なのです。
と、、
そこへたまたま一人の木こりが通りかかりました。
西行、今の話を木こりにかくかくしかじかと語り
「和歌の神様に失礼はなかっただろうか」と
木こりにいうと、
木こりは
「大丈夫だあ。この滝は鼓で、バチ(撥)はあたらないよお」
というオチ。

おあとがおよろしいようで、、、。

西行のような大歌人でも、初心者の頃には、歌の道の修行の道は厳しく遠いという
お話でした。

はいお終い。良い子はもう寝る時間だよ。