君のセンス5段階+αで評価するよ[vol.114]
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電車が終点に着き
乗客それぞれが
それぞれの方向へ歩いて行く
ある者は家路へ
ある者は山へ芝刈りに
そしてお婆さんは
川に洗濯へ
すると川の上流から
大きな桃が
どんぶらこ、どんぶらこと
下流へ流れて消えて行った
そして私達と同じ車両に乗っていた
小学六年生の美代子ちゃんは
お父さんとお母さんと
翌日の食卓
「お母さん」
「なに?美代子ちゃん」
「私ね、大きくなったら鉄道警察になるの。そして乗客みんなの安全を守るんだ」
「まあ、美代子ちゃん、こんなに立派になって!ねえお父さん聞いた?」
還暦を過ぎて涙腺が緩くなったお父さん
「うん」と呟いて新聞で顔を隠しましたとさ
おしまい ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています