何もない白いキャンバスの前
何も見えなくて佇んでいる
時だけが流れて
何も見えないまま終わっていくのだと諦めていた

あなたが現れた途端
世界は動き出した

鮮やかに音を立ててめまぐるしく動き出した

こみ上げる感情の渦に戸惑いながら
色づき出した世界を掴みたくて手を伸ばす
止まってしまわないように
確かなものを掴みたくて
この手で
この目で
この声で
この心で
凡ゆるものを使って
あなたを必死で掴もうとしている
私だけのあなたが欲しくて
狂おしいほどにあなたを愛しているから
誰よりもあなたを愛しているから
あなたとひとつになりたいから