新京成電鉄の下り線高架化まで「残り10日」…鎌ヶ谷市が記念式典
https://response.jp/article/2017/10/11/300919.html

新京成電鉄の新京成線鎌ヶ谷大仏〜くぬぎ山間(千葉県鎌ヶ谷市)で行われている連続立体交差事業(連立事業)で、下り線(京成津田沼方面)の高架化工事がほぼ完了した。
鎌ヶ谷市は10月11日、新鎌ヶ谷駅で記念式典を開催。
10月21日に下り線のみ高架線に切り替えられる。

この連立事業は1999年2月の都市計画決定を経て、2002年3月に事業認可された。
事業区間は鎌ヶ谷市内の南初富六丁目から北中沢一丁目までの約3.3km。
上下線とも高架化されると12カ所の踏切が解消されるほか、初富・新鎌ヶ谷・北初富3駅が高架駅になる。

2014年5月に仮線への切替が完了し、高架橋の建設工事が本格化。
このほど下り線の工事がほぼ完了した。
切替工事は10月20日の終列車後に行い、翌21日の初発から下り列車に限り高架線での運行が始まる予定だ。
荒天などの場合は切替工事を10月21日、高架運行開始を翌22日に順延する。

10月11日の記念式典には、式典を主催した鎌ヶ谷市の清水聖士市長や事業主体である千葉県の森田健作知事、新京成電鉄の眞下幸人社長らが出席し、テープカットを行った。
その後、新鎌ヶ谷駅の新しい高架ホームが関係者や報道陣に公開された。

高架ホームは島式1面で長さは8両分。
現在の新京成線は6両編成の列車しか運転されておらず、ホーム両端の計2両分は列車が停止しない。
このため、ホーム両端の手前に柵を設置して一般利用者が入れないようにした。
当面は下り線(1番線)のみの使用となるため、上り線(松戸方面)側は仮設の鉄板で覆われている。

このほか、エスカレーターとエレベーターを設置してバリアフリーに対応。
ベンチは線路と平行ではなく、線路と交差する方向で設置した。
新京成電鉄の担当者によると、この方向での設置は酔客の転落事故防止に効果があるとするJR西日本の研究結果を参考にした。
新京成線の他の駅でもベンチの更新時に向きを変えているという。

当面は上り線が地上に残るが、踏切を通るのは上り列車だけになる。
踏切遮断時間も、主な踏切で約5割減少する見込みだ。
千葉県など関係各者は引き続き上り線の高架化工事を進め、2019年度の全面的な高架化を目指す。