台湾の脱線事故 JR九州「白いかもめ」「白いソニック」の兄弟車両
https://news.yahoo.co.jp/articles/d58b4e17914605b37148d8de0d865cffce4cfe3d

太魯閣(タロコ)号TEMU1000型電車が転落車両あるいはトンネル坑口に衝突して車体が破断。
アルミ車体の衝撃時の粘りの無さが露呈したのか。

1984年 特急やくも 山陰線松江駅東約1.65m 381系 死亡1名、重軽傷21名
    踏切内立往生の大型トラックと衝突
    先頭車脱線して下路式プレートガーダー橋のガーダー部に突き刺さる
    乗客の手足が切断する凄惨な状況

2003年 特急かもめ 肥前長田東約3.6km 885系 重軽傷36名
    落石に乗り上げ脱線転覆
    1両目の少なくとも片側の窓下線上の構体の大部分が破断したように見えた。
    事故調報告によれば時速60〜70キロで先頭部が線路脇擁壁に衝突して
    そこを支点として車体反転とされているため、
    何かに引っ掛かった傷でなく擁壁衝突時の応力集中による破断と思える。

これまでの事故で、中速程度でありながらアルミ車が独特な破断を生じていることが気になる。
車体が弾かれるか先頭一部のクラッシュに留まることが殆どだが、
381系は客室に破断が及んだ。
衝突時に直接衝撃を受けていない部位が破断することはまず無いが、885系ではそれが起きた。
現場状況が台湾事故と類似した近鉄の東青山付近の事故では、
総谷トンネル坑口に時速120キロ程度で激突した3両目は破断していない。
当然、鋼製車体。当たり方が違ったのかもしれない。

耐衝突性能に関しては、精緻なシミュレーションや実地試験を実施したうえでなければ
断定的なことは言えないだろう。
なお、アルミ車体が破断に弱いことは認識されており、営団日比谷線中目黒駅の後、
死者を出したのは東武SUS車体であったが、脱線した側の営団では以下対策を実施。
 2002年度落成の半蔵門線用08系・東西線用05系11次車
 「セミダブルスキン構造」を採用
 車体連結部の隅柱に衝突柱を設置
 出典:Wikipedia

885系はダブルスキン構造、TEMU1000型も同様の模様。衝突柱の有無は不明。