掛川の元県議のみならず静岡県民、大井川下流域には新東名建設の実際を観察した上の実感としての懸念。
異口同音に補償より先に建設中止を求めている。
下流域では皆が補償を求めていて、補償で解決可能と宣伝するのが先ず実態と異なっている。
新東名の静岡県内、片側三車の大断面トンネルを知らない人もないだろう。
リニアの長大トンネルによる地下水の表流化、これによる利水障害が顕在化する懸念に対しては、JR東海側には理論的な反証が要る。
100万トン級のコンクリート打設工事に際しても、異常出水には処理プラント建設も間に合わず、大部分は放流され河川水に希釈。
多雨期は大雨で海域に排水、少雨季には下流各ダムに沈渣、堆積する。
礫の堆積が多い河川では、少雨期にある筈の河川流量が伏流し河道から消失。離れた下流で懇々と湧出することも、一般的に知られている経験ではないか。
瀬切れが頻繁という場合は、やはり相当量の河川水の伏流があり、大井川の河川濁度が悪化すれば、この伏流水を水源とする大井川下流域の井戸の濁度も悪化すると考えるのが自然。
島田、金谷の宿場町も、一氏一豊時代からの治水事業と伏流水の押し出しがあって啓けたのではないか。
旧国鉄時代からの大動脈、東海道本線、東海道新幹線も長島ダムや下流域の治水事業の恩恵を受けている。