ヤード整備容認を国交省提案 流域首長は戸惑いや慎重姿勢
2020年7月10日 05時00分
https://www.chunichi.co.jp/article/86479?rct=h_shizuoka
>リニア中央新幹線南アルプストンネル(静岡市葵区)工事を巡り、国土交通省は九日、
ヤード(作業基地)整備を容認するよう、県に提案した。
藤田耕三事務次官が十日に来県し、川勝平太知事に直接説明するが、大井川流域市町の首長からは戸惑いや、
慎重な姿勢がうかがえる。各首長のコメントは以下の通り。
袋井市・原田英之市長 (坑口の整備などは)導水路トンネルや非常口トンネルのルートが決定していることが前提。
有識者会議の結論を待つべきだ。
御前崎市・柳沢重夫市長 川勝知事とJR東海の金子社長のトップ会談で、知事も主張されたように、
有識者会議で議論が行われている中であり、「水資源に影響が出ない」という結論が出る前に
ヤード整備などに着手することは認めるわけにはいかない。
今回の国交省の対応や提案を見る限り、JR東海や国交省が、流域住民の真の思いを本当に
理解してくれているのか疑問を抱く。
牧之原市・杉本基久雄市長 県の対策本部の対応を待ちたい。国交省は、有識者会議の結果、
坑口の位置などに変更が必要になった場合は変更する前提だが、それによる工事費の増額は
利用者負担額の増加につながる。有識者会議の結果により変更が見込まれる中での坑口工事実施は、
既成事実をつくることになり、今後の有識者会議の結論に影響を及ぼす懸念がある。<