官邸主導で財投決定 安倍前首相「すぐやろう」【大井川とリニア 第3章 “国策”の舞台裏@】
(2020/10/14 11:30) 静岡新聞
https://www.at-s.com/news/article/special/linear/819205.html
>「これはいいね。すぐやろう」
 2016年3月10日、首相官邸の執務室。首相安倍晋三は内閣官房参与藤井聡(現京都大大学院教授)の
 提案に身を乗り出した。ゼロ金利の環境を生かし「公共投資を強化すべきだ」と訴えた藤井。
 対象にリニア中央新幹線の大阪延伸の前倒しを挙げた瞬間、安倍は即断した。
 その場で電話を取り、関係者に指示を始めた。
 安倍は3カ月後の6月1日、消費税の再増税延期を表明した記者会見で、
 リニア計画への財政投融資(財投)活用の方針を表明。
 「全国を一つの経済圏に統合する『地方創生回廊』をつくり上げる」とぶち上げた。
 7月の参院選で自民党は勝利し、11月にはリニア建設促進に総額3兆円に上る財投の
 低利融資を充てる改正法が成立した。最初の提案からわずか9カ月。藤井は述懐する。
 「官邸主導で全て進んだ」<
続く