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東京・調布道路陥没その後 「仮移転」が引き起こす住民の分断
週刊エコノミスト Online 2021年6月7日
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20210607/se1/00m/020/002000d
>2020年10月18日。東京都調布市東つつじケ丘2の生活道路が陥没した。
 その地下47bでは、直径16bという日本最大級のシールドマシン(掘削機)が
 東京外郭環状道路(外環道)のトンネルを掘削していた。
 外環道は千葉県、埼玉県、東京都を結ぶ、NEXCO東日本とNEXCO中日本、
 国土交通省の3者による高速道路計画だ。陥没したのは大泉ジャンクション
 (練馬区)〜東名高速道路(世田谷区)の16`の未開通区間だ。
 建設中のトンネルはNEXCO東日本が管轄する「南行」と、NEXCO中日本の
 「北行」の2本。シールドマシンは17年に東名側、19年に大泉側を発進し、
 南北各トンネルで計4台が掘削しながら進んでいた。
 東名側から発進した「南行」の掘削機は、ルート直上で振動や騒音を頻発して陥没が起きた。
 事故発生と同時に工事は中止。翌日には、南行を管轄するNEXCO東日本を含めた3事業者が、
 原因究明のために設置した「有識者委員会」(委員長・小泉淳早稲田大名誉教授)が
 記者会見を開いた。以来、多くの住民は神経をすり減らしている。
 自分たちの将来が見えなくなったからだ。
 陥没後も現場周辺のトンネル直上では、最大長さ約30bの空洞が三つ見つかった。
 近隣の入間川の増水時に雨水を別の川に流す入間川分水路の円形管が8カ所で損傷していた。
 ある住民は不満をぶちまける。
 「もう地面の下はグシャグシャ。ここに住めるのか住めないのか、住みたくないけど
 引っ越せるのか。資産価値も激減して家も売れない。どうしたらいいのか」<