だから鶏とふじは貴重だった。
とんかつ用の肉並みにデカいだけで食べるのがわりと苦痛だった豚も、晩年は炊飯器で温めた角煮風にバージョンアップしていたし。
不器用な男なりの日曜大工的なもてなしとラーメン特有の詐術が絶妙に入り混じった個性的な店だった。
野方にあった角ふじにはそうした要素を感じなかったので、なおさらそう思う。