塩の味は何によって決まるのか?
それは、にがりの含有比率や、塩の結晶の大きさや形によるらしいことがわかりました。
ところが・・・・・
〈塩の味はどれも同じ〉
という論文がピッツバーグ大学の名誉化学教授、ロバート・ウォルクによって、
『ワシントンポスト』に掲載され世論に物議を醸したそう。

「HATTORI食育クラブ」による食育通信online の
塩の味 〜21世紀料理教室 その3〜にて下記のように紹介されています。

『塩の味の感じ方が違うのは、塩の形状によるもの。
 精製された食塩のほうが塩辛いという人がいるが、
 食卓塩の小さくて密度が高い結晶は、
 ゆっくりと溶ける立方体の結晶よりも
 塩辛さが早く押し寄せてくるので、そう感じるだけ』

その主張に対して、
「塩化ナトリウム以外の、ミネラル分が味に与える影響は?」
という質問に次のように答えたと言います。

100ccの液体に1gの塩で味付けをすると塩分濃度は1%。
塩化ナトリウムを除いたミネラル分の濃度はさらに低くなる。
人間の舌がわずかなミネラルの違い(例えばミネラルウォーターの味の違い)
がわかったとしても、料理における塩の希少係数はおよそ五万倍。
微妙な風味の違いが影響を与えることはない。

と説明されたそう。
そして、この論文は2つの賞を受賞しました。

その後、検証実験も行われ、従来言われてきたような、
自然塩は精製塩に比べておいしいという結果は得られかったようです。
「塩の味はどれも同じ」という発表を裏付ける形となりました。