>水割りやハイボール向きと言えるが、それにしては残念ではないのか。

畳文学は、既存の日本語の概念にとらわれがちな我々をハッとさせてくれる。
この「それにしては」は、「その割には」といういみではなく、
「そういう出来の商品(水割りやハイボール向け)にしてしまっては」と解釈できる。
くどい言い方を極力省く文体は志賀直哉あたりの気風を感じさせる。
志賀は陛下と同じく武士の家系に生まれ突如的にキレて人に噛みつく性格だったが
当時にしては長身のイケメンであり、それになれず残念ではないのか