ということでクレイモアを試飲した。
開栓直後の香り → テイスティンググラスに注いでからの香り → ストレートの味わい → ティスプーン一杯の加水での香り/味わい → トゥワイスアップの香り/味わいの順で吟味する。

▼テイスティング
開栓直後の香りはソルティ(塩)/軽いヨード(昆布)香。安ウイスキー特有のきついアルコール臭が少なく、3点の中では上位に推していいレベルだと言える。
グラスに注いでからはプラム(梅)のようなフルーティーさも感じた。味は若いアルコール特有の辛さ/そしてバーボン樽で熟成したのではないかというスパイシーさがある。チェイサーですぐにキレるほどの余韻の短さ。
甘味は少ないのだが、時間が経つとレーズンのような甘味が現れてくる。
スプーン一杯の加水でサーエドワーズにも似たプラムの香りにまとまり、味わいはレーズンのような甘味が出てスパイシーさが消える。
トゥワイスアップ後の香りはソルティ/ヨードに戻り、味わいはソルティ/プラム/レーズンと変化する。
特筆すべきは加水すると余韻が増し、香りが薄まらずに伸びることだ。

●総評
元が低評価されていたため悪い先入観があったが、順当な3点銘柄だし、ウイスキー入門にふさわしい複雑さを持っていると個人的に思う。
スモーキーさで見てもソルティな銘柄はこの価格帯では個性的で、薄めても伸びるのはエンシェントクランに匹敵する。
独特な個性が人を選ぶかもしれないが、ハイボールも期待できる3点台の優良銘柄だと感じている。