エイズウイルス、潜在的感染者3830人...東大研究者ら推計

エイズウイルス(HIV)に感染していることを知らない潜在的感染者が3830人いるとする推計値を、東大の岩本愛吉名誉教授らの研究グループがまとめた。

 これまで信頼できる推計値はなく、感染者の実態把握に役立てる。

 研究では、2011〜15年に初めて献血した人の血液からHIVが見つかった件数から、15年時点の感染者数を推計した。

 その結果によると、潜在的感染者は男性3740人、女性90人だった。5歳ごとの年齢別では、男性が40〜44歳の885人、女性が25〜29歳の69人がそれぞれ最多となった。

 グループは、国への報告などで把握されている感染者は2万2840人と算出。今回の推計値を合計した全感染者数から、診断や治療に進んだ割合を出した。

 HIV感染やエイズの診断を受けた人は86%、そのうち治療を受けた人は83%。さらに治療薬が効いてウイルスが抑制された人は99%だった。
https://medical-tribune.co.jp/news/2017/0530508686/