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http://mainichibooks.com/sundaymainichi/international/2018/06/24/post-2036.html
サンデー毎日 (サンデーマイニチ) 2018年06月24日号
急変!東アジア 米朝首脳会談「次に起きること」 「安倍外交」は崩壊した!
倉重篤郎のサンデー時評

▼力路線の限界

▼「北」にパイプなし ▼日朝交渉の行方...  

◇和田春樹「日朝国交樹立を加速するべきだ」

◇柳澤協二「日米同盟強化以外の選択肢を考えよ」  

米朝会談以降の歴史的和平への流れに、安倍外交は対応できない! 圧力一辺倒できた対北朝鮮外交は破綻し、北へのパイプがない実情があらわになるだけだ。北朝鮮との平和外交を模索してきた和田春樹・東大名誉教授と、柳澤協二・元内閣官房副長官補が東アジア新情勢を語る。

「外交は内政の延長だ」
 後藤田正晴氏(故人)が官房長官時代しみじみ語っていた。
 その通りだと思う。外交は内政と一体だ。内政が手堅く安定しないと外交も成立しない。というのも、外交というのは互いに妥協、相手に一歩譲る作業だからである。それを国民の前に覚悟を持って真摯(しんし)に説明し理解を得ることで、また交渉力も強まるものである。国民の信なきところに真の外交もまたあり得ない。
 今の安倍晋三政権にあてはめるとどうだろうか。6月12日の米朝首脳会談でスタートを切る北東アジアにおける歴史的な和平の流れに追いつき、日本外交の主体性を発揮できるか否か。
 私は二重の意味で難しいと断じる。一つは、安倍外交そのものに内在する。対北朝鮮で取ってきた拉致最優先・圧力一辺倒路線はそれほど安直に切り替えできるものなのか、という疑問である。今回の日米首脳会談では、米朝会談の場での拉致問題の提起までは取り付けた。
圧力という言葉を取り下げ、日朝首脳会談への意欲も表明した。何てことはない。トランプ大統領への追従とおんぶに抱っこの体質を露呈、自ら北とのパイプがないことを公式に認めたようなものだ。米には大きな借りを作り、北には足元を見られる外交だ。