https://news.yahoo.co.jp/byline/tateiwayoichiro/20180902-00095417/
トランプ米大統領は窮地に立たされていないのか?トランプ政権を妄信する日本
立岩陽一郎 | 調査報道NPO「ニュースのタネ」(旧iAsia)編集長
9/2(日) 12:08
(抜粋)
米国は脳腫瘍で死去したジョン・マケイン上院議員の葬儀の報道が続いている。ベトナム戦争で北ベトナム軍の捕虜になりながら北ベトナム側への協力を拒否したことで知られる共和党の重鎮は米政界において伝統的な保守政治家の代表格として知られるが、葬儀には民主、共和の党派を超えた人々が集まった。民主、共和問わず歴代の大統領が参列し、オバマ前大統領は哀悼の意を表すスピーチを行っている。

しかしその場に現職の大統領はいない。マケイン議員がトランプ大統領の参列を望まなかったからだと報じられている。恐らく事実だろう。

娘のメーガン・マケイン氏は式典で、「父は生前、『アメリカを再び偉大にする』など意味は無いと語っていた。なぜならアメリカは常に偉大だからだ」と語り、トランプ大統領を揶揄した。

こうした状況が既に厳しい状況にあると見られるトランプ大統領を、更に厳しい立場に追い込むとことが容易に予想できる。

日本の識者の中には、「トランプ大統領は中間選挙での勝ち負けなど気にしていない」と話す人がいるが、それは大きな間違いだ。選挙の結果次第では大統領を弾劾する手続きに入る可能性が出てくるからだ。

因みに現状では、下院議員435人のうち、共和党が235人、民主党が193人となっている(欠員7人)。上院は定数100に対して、共和党50、民主党49だ(欠員1)。

仮に民主党が中間選挙の結果、下院で過半数を制し、更にモラー特別検察官がトランプ大統領の疑惑を議会に提出するとなれば、下院は弾劾の手続きに入る可能性が高い。