無期雇用への転換、三年ルール、同一労働、同一賃金という政策が進められていて、第一印象的
には雇用の安定と賃金の上昇を期待してください、という感じだが、相変わらずゴールの社会イ
メージや数値目標等は全く聞こえては来ない。

まず根本的な問題として、多くの非正規雇用は間に派遣会社を通しているのだから、それは雇用
ではなく人身売買であり、人類が犯してきた奴隷という愚行を繰り返している。

無期雇用になったとしても奴隷商人よろしく会社間取引という形で仕事を切られてしまうのだか
ら、実質的解雇権は依然として会社側が持ってしまっている。また派遣会社内で無期雇用といっ
ても勤め先が無くなってしまえば収入が得られるはずもないだろう。

働きたいと希望するなら国はその人に仕事を提供しなければならない、会社においては簡単に首
を切られないようにする、という憲法が保障しているはずの勤労権が非正規社員には相変わらず
適用されておらず、雇用の安定した労働者が増えるようには思えない。となれば労使交渉も雇い
止めが怖いから出来ず、賃金等の労働環境の改善も出来ない。

同一労働、同一賃金にしても、正社員と非正規社員は違う仕事ですから、と会社側が決め付けて
しまえば同一賃金になろうはずもないと思う。

正規社員率や雇用者報酬、労働生産性、需要、婚姻率がドラスティックに上がってこなければ意
味が無い。安倍自民は労働者のための政治もやっていますから支持率を上げてね、というまた詐
欺的先延ばし目的の税金の無駄遣い政策としか思えない。

無期雇用や賃金の上昇をさせたいなら非正規雇用を減らして直接雇用の正規雇用を以前の様に増
やせばいいだけなのだが、こんな単純な改善もできないのはアメリカ金融界から非正規雇用の拡
大が要求されているので、それには逆らえないから、という理由位しか考えられない。

暗殺拠点である事が疑われる外国の基地などという在日米軍基地は撤去して、自分の国は自分で
守れるように、特にアメリカからの内政干渉を断るためにこそ、日本は自主核武装をしなければ
いけないと思う。